大井町の住宅街に、ジョージアワインが均一価格で楽しめる隠れ家イタリアンを発見!
ラザニア✕フレッシュ白ワイン
ピッコロドォッティの開店当初からの名物となっているのが「自家製ボロネーゼラザニア」。ボロネーゼとベシャメルソース、パスタを重層的に重ねた手のかかるイタリアの伝統料理として知られているとおり、同店でも2日がかりで作られている。しかも通常よりもお肉がごろっと入っており、高さがある分、食べごたえもある。チーズがバーナーでこんがりと焼かれているため、おこげのような香ばしい食感となり、パスタやチーズの軟らかさとのハーモニーが絶妙。通常は1皿で2人分だが、1人1皿食べる常連客もいるというのもうなずける。
ラザニアにおすすめなのは、ジョージアのラパティという生産者の白ワイン。「ラパティはジョージアで初めて甕でペットナットを造った生産者です。こちらは白ワインですが、ラパティらしいフレッシュさがあって最初の一杯におすすめです」と大石さん。白ワインにしてはジューシーで、オレンジやびわの香りの中にほのかにパイナップルのような果実味がはじけて、さわやかに喉を抜けていった。
黒毛和牛のランプロースト✕赤ワイン
肉料理は、シンプルな黒毛和牛のランプローストを食べると実力がわかる。ランプは味わいのある赤身の部位でありながら適度にサシしも入る。大石さんが「2分火入れして休ませてを10回以上繰り返し、約40分かけて調理している」と話すだけあって、ロゼ色の美しい焼き上がり。食べてみると肉のうまみの中にミルキーなおいしさがあった。付け合わせの紫キャベツのラペや、赤ワインとミョウガのソースはさっぱりとして、蒸し暑い夏にぴったりの味付けだった。
黒毛和牛のローストに合わせたいのはジョージアの10年以上熟成した赤ワイン。「お肉がしっかりしているので、果実味とぶどうのタンニンが十分にあるインパクトの強い赤ワインを合わせました。土っぽさや茎っぽさがあるのも牛肉に合います」と大石さん。10年の熟成を経ているとは思えないほど、ブラックチェリーの果実味があり、ロゼ色の柔らかな牛肉を引き立てる最高のマリアージュだった。