「ロエベ」の巧みなスタイル、服とバッグのマリアージュ 職人技に浸る
■バッグがスパイスに 多彩な色・質感を活用
◇その1:フェミニンな装い 効果的にムードをチェンジ バッグをムードチェンジャーに起用するスタイリングはフェミニンな装いでも効果的です。 ブーケをまとったかのような花柄プリントのワンピースはほのかにノスタルジックな雰囲気。ミニ丈と膝丈が同居するアシンメトリー(左右非対称)のフォルムが動感を高めています。 あえて足元はボリュームのあるフォルムのショートブーツをチョイス。キャビアビーズがびっしりと施されています。ミニワンピースの足元をきれいに仕上げてくれるシューズです。 「スクイーズ」バッグはカラーバリエーションが多彩。装いになじませたり、今回のように少しずらしたりといったアレンジに役立ちます。 出し入れ口に沿って優美な曲線を描く「ホーボー(hobo)」タイプですが、一般的な三日月フォルムよりもボディーの容量があり、見た目もエレガント。カジュアルな印象のあるホーボーを品格バッグに仕上げられるのは、もともとレザーに強みを持つ、このブランドならではです。 ◇その2:優美なシルエット、ナチュラルな雰囲気を寄り添わせて 性別にとらわれない「ジェンダーレス」の流れを受けて、人気が復活したアイテムに、上下のつながった「ジャンプスーツ」があります。名前が示す通り、もともとは落下傘降下をする兵隊の軍服でした。今では縦長シルエットが際立つドレッシーなモード服に発展しています。 こちらのジャンプスーツは流れ落ちるように優美なシルエットに、アニマル柄風にも見える抽象的モチーフがパワーを宿しました。 バッグとのコーデも魅力的です。スペイン南部のアンダルシア地方を中心に伝わる、情熱的な歌やダンスの芸能「フラメンコ」。その名前を冠したバッグは、「ロエベ」が奥深いレザー文化を持つスペイン発祥のブランドだ、ということを改めて感じさせます。 印象的なたわみを引き出すのは、工房に集った腕利きの職人たち。丁寧に作り込んだ自然なシルエットは幅広い着こなしになじみそう。グリーンのバッグは、ナチュラルな雰囲気を寄り添わせたいときに役立ちます。