ナーズ 30周年 、バーチャル体験でエンゲージメント強化。ロブロックスでの成功を弾みに
自社チャネルのデータを活用
ナーズは、このプロジェクトを実現するために、バーチャルエクスペリエンス開発を行うジャーニー(Journee)と提携した。アルシャンボー氏によると、ナーズは何がユーザーの興味を引き、エンゲージメントを促進するのかなど、ユーザーがどのようにエクスペリエンスを体験するかを積極的に理解したいと考えているという。そのようなことについての学びは購入までの経路を理解したり、将来のエクスペリエンスの構築に役立つ。ジャーニーからはそのような分析が提供されるという。 「Robloxのようなプラットフォームが引き続き発展し成熟するにつれて、データの収集と分析の能力はますます(高度に)なっている」とアーシャンボー氏は言う。ブランドにとってもっとも豊富なデータがあるところは、やはり自社チャネルである。 ナーズは、美容業界のデジタル革新を主導していることで定評がある。2019年にYouTubeで、2020年にはインスタグラムでバーチャルトライオン(仮想おためし)を開始し、その後、主要プラットフォームでARフィルターをローンチした。2021年にはビデオゲームの『あつまれ どうぶつの森』とRobloxでのアクティベーションで、ゲームへの進出を果たした。2023年、Robloxのアクティベーションであるナーズ・スイートラッシュ(Nars Sweet Rush)への訪問者は合計150万時間以上をその体験に費やした。2021年には最初のNFTコレクション「オーガズム エクスペリエンスト(Orgasm Experienced)」を展開。オーガズムとはベストセラーのブラッシュ(パウダーチーク)の色を指す。2023年にはNFTプロジェクト「オーデンティティ(Odentity)」で、NFTコレクティブのボスビューティーズ(Boss Beauties)と提携し、「オーガズム、アクティベーテッド(Orgasm, Activated)」コレクションを通じてデジタルコレクターズアイテムを発売した。 [原文:After Roblox success, Nars launches a virtual experience on its own website] Zofia Zwieglinska(翻訳:ぬえよしこ、編集:戸田美子)
編集部