ナーズ 30周年 、バーチャル体験でエンゲージメント強化。ロブロックスでの成功を弾みに
NYCのルーツとグローバルアンバサダーを強調
メゾン エクスプリシットのデジタルワールドは、ニューヨーク市から始まったナーズのルーツを参考にしている。ナーズは1994年にバーニーズ ニューヨーク(Barneys New York)で発売され、ブリーカーストリート413番地に最初の旗艦店をオープンした。そのテーマは注目の製品に反映されており、7月発売のエクスプリシット・リップスティックのラインでは、ナーズのオリジナルの処方とシェード(色)が復活した。 ニューヨークシティの架空の地区、エクスプリシットを舞台にしたこの体験では、ユーザーは最新のエクスプリシット・リップスティック・コレクションを見たり、仮想ナーズブティックで買い物をしたり、エクスプリシット・リップスティックのキャンペーンフィルムに登場するグローバルアンバサダーのスタイルにインスピレーションを得た「アーバンシャトー(urban chateau)」の部屋を見て回ることができる。アンバサダーは、キアラ(インスタグラムのフォロワー数3500万人)、ポム・クレメンティフ(フォロワー数200万人)、カミラ・モローネ(フォロワー数500万人)だ。ブティックでは、エクスプリシット・リップスティックのインタラクティブな3Dバージョンを操作したり、口紅ケースのカチッという音を彷彿とさせるASMR要素を聞いたり、メイクアップチュートリアルを視聴したり、エクスプリシット・リップスティックの全シェードをバーチャルで試すことができる。 ユーザーは、エクスプリシット・リップスティックのシェードの「Provocateur(挑発者)」と「Bare It All(すべてをさらけ出す)」からインスピレーションを得た2つのアバターからどちらかを選べる。そして、ナーズが2022年に発表した3人のデジタルアンバサダーのうちの1人であるパワー・プレイヤー・チェルシーがユーザーのガイドを務める。また、ユーザーは、世界中に戦略的に配置されたダーティートークフォン(Dirty Talk Phones)にアクセスでき、ナーズについてグローバルアンバサダーが語る音声ストーリーテリングを聞くことができる。 アーシャンボー氏は、「物理的なイベントには限られた数の消費者しか参加できないため、拡張性のあるものを作りたかった。デジタルで構築する利点は、現実のルールが当てはまらないので、テクノロジーが許す範囲内では何でもできるということだ」と述べる。 エクスペリエンスのそれぞれの「アーバンシャトー」ルームでは、エクスプリシット・リップスティックの収集から限定リワードのロック解除まで異なる体験を提供している。エクスプリシット・リップスティック3つをすべて集めると、ユーザーはVIPアフターパーティーへ招待される。バーチャルのアフターパーティーでは、別のデジタルアンバサダーであるパワー・プレイヤー・マキシーン(Power Player Maxine)と交流したり、エクスプリシット・リップスティックキャンペーン撮影の舞台裏映像にアクセスしたりできる。 「楽しいゲーミフィケーション要素を取り入れて、魅力的にしたかった」とアーシャンボー氏は言う。「デジタル体験に関して、消費者は洗練されておりこだわりを持っているから」。