「すべてうまくいった」久保建英がMOM選出 Rソシエダードが首位バルセロナ1ー0撃破「3―0もあり得た」
◆スペイン1部 ▽第13節 Rソシエダード1―0バルセロナ(10日・レアレ アレーナ) 【サン・セバスティアン(スペイン)10日=豊福晋】Rソシエダードの日本代表MF久保建英(23)はホームのバルセロナ戦にフル出場し、1―0の勝利に貢献した。攻守で活躍した久保は、ファン投票によるマンオブザマッチ(MOM)に選出。26年北中米W杯アジア最終予選のインドネシア戦(15日・ジャカルタ)と中国戦(19日・アモイ)に臨む日本代表には12日に合流予定。敵地2連戦へ弾みをつけた。 久保は左手を力強く伸ばし、ガッツポーズで勝利を祝った。「リーガのベストチームを相手に、完全に勝利に値した。Rソシエダードに来てからのベストパフォーマンスのひとつ」。試合を通して世界的名門で、古巣のバルセロナを圧倒。攻守で存在感を発揮した久保は、ファン投票によるMOMに選出された。 スペイン代表を手玉に取った。前半30分にペナルティーエリア右でMFペドリ、DFアレハンドロ・バルデの間をすり抜け左足を振った。同アディショナルタイムにはドリブルから決定機を演出。後半23分にはアウトサイドからの好パスで味方のシュートにつないだ。久保がボールを持つとスタジアムが沸く。そんな雰囲気の中、守備でも前線から果敢なプレスを続け、今季全試合で得点中のバルセロナの攻撃を止め、無失点に貢献した。 優勝2度のRソシエダードが、現在リーグ1位で27度の優勝の名門から挙げた金星。「攻撃だけじゃなく守備でもよく耐えてボールを回収できた。他に大きなチャンスがいくつかあったし3―0もあり得たけれど、大事なのは勝ち点3が取れたこと。できることは全部やってすべてがうまくいった」と珍しく褒めちぎった。 バルセロナは下部組織で2015年まで4年間過ごした“古巣”。マジョルカに所属していた19年の試合では、ライバルのRマドリードに移籍したことでブーイングを食らった。対バルセロナ戦は、出場9試合1勝だったが「データというものは破るためにある。気持ちを持って試合ができた」と自身2度目の勝利をもぎ取り、チームは8位に浮上した。 12日には、インドネシアで合宿中の日本代表に合流予定。最終予選では初戦の中国戦でゴールを決めたが、その後は結果を残せていない。バルセロナ相手に土をつけたプレーで、日本代表でも主軸への道を切り開く。
報知新聞社