「寒いしバイクは冬眠」派に送る長期保管の裏技。ガソリン劣化防止にはケミカルを活用しよう!
腐ったガソリンが及ぼす影響は大きい
ガソリンが「腐る」と、あらゆる問題を引き起こす原因となってしまいます。 これは極端な例ですが、キャブレターの内部がこんなひどい状態になります。キャブレターの底にたまった劣化したガソリンの茶色いドロドロです。これよりもっとひどくなると緑色に変化していくのですが、こうなるともう完全に燃料としての役割ははたしてくれません。 また、ガム状に変化したものはご覧のようにジェットの穴に詰まってしまい、適正な混合気を作れなくなってしまいます。こうなったらエンジンが動かないばかりか、キャブレターやインジェクションを分解しないと掃除ができないため、多大な修理費用と手間と時間がかかってしまいます。 保存環境や条件によって劣化速度は異なります。ガソリンは通常3ヶ月から6ヶ月程度で劣化し始めるとされています。つまり、ひと冬を越すぐらいならそれほど大きな影響はないといえますが、本格的に長期間保管しようとすると、このサビ防止に満タンにした、ガソリン自体がとても厄介な敵となってしまう可能性があるわけです。
ガソリンを長持ちさせるケミカル登場
ここで有効なケミカルが登場します。それが、「ガソリン劣化防止剤」! ガソリンの劣化を防止する薬剤です。そのまんまの名前ですね。 フューエルスタビライザーとも言われ、タンクに入れるだけでガソリン劣化を約1年間抑制し、長期保管明けの始動を容易にしてくれるケミカルなのです。素晴らしい!! そのままガソリンタンクに入れただけでは、うまく混ざらない可能性があります。一度ジョッキにフューエルスタビライザーを入れてから、ガソリンを入れてよく混ぜて、ガソリンタンクに注入。その上から残りのガソリンを入れて、タンクを満タンにしました。これで1年間は安心してバイクを眠らせることができます!!
冬眠後のガソリンの注意点
しかし、ガソリン劣化防止剤を入れたからと言って、ガソリンが永遠に長持ちするわけではないので、その点はご注意を。また、1年すぎたからと言ってガソリンがいきなりドロドロになるわけでもありません。それは個人の判断に任されるところなのですが、筆者の経験では多少酸っぱい匂いがするぐらいでは、エンジンを始動可能です。 もしそのままエンジンをかけてバイクを走らせることに不安がある場合は、もっとシンプルな機器に使ったり、メンテナンスが容易な小排気量車に使用すると良いかもしれません。 もっと理想を言えば、ガソリン劣化防止剤を使用した場合は1年を目安に、処置してないのであれば半年を限度として、タンクの中のガソリンをすべて新鮮なガソリンに入れ替えるのがベストと言えるでしょう。こうすることで、良好なコンディションを維持できるはずです。 この記事が皆様の参考になれば幸いです。今回も最後まで読んでいただきありがとうございました~!
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