2024年版 「おしゃれ+乗り心地もいい」コンパクトSUV 10選 トレンドど真ん中の大注目モデル
4. キア・スポーテージ
長所:大胆なデザイン、すっきりとしたインテリア、幅広いエンジンラインナップ 短所:ハイブリッド・パワートレインはやや粗い感触、乗り心地とハンドリングのバランス良くない これまで欧米で低価格の「バジェットカー」ブランドとして受け入れられてきたキアが、第5世代のスポーテージ(Sportage)で大胆かつ挑戦的なデザインを採用したことには驚かされた。奇抜なスタイルだが、大ヒットを飛ばしていることからもわかるように、消費者からの反応はおおむね好意的なものだ。 見た目はかなりアグレッシブだが、その中身は大人っぽく成熟したパッケージとなっている。使い勝手の良さなどは、これまでと変わらない。居住空間もそれなりに広く、平均的な家族には十分だ。また、マイルドハイブリッド付きのガソリンやディーゼル、PHEVまで、幅広いパワートレインも特徴である。 韓国車ブランドらしく標準装備や保証も充実している。 走行性能としては、玉石混交だ。ハンドリングは比較的安定している方だが、プッシュしても動きが鈍く、路面状況が悪いとすぐに落ち着きを失う。乗り心地もそれなりに洗練されているが、ライバル車と比べると見劣りし、小さな段差でも乗員にショックが伝わる。弊誌の試乗では、小径の17インチホイールを選ぶと、乗り心地が少しだけ改善されることがわかった(それでも大差はない)。 総合的に見て、スポーテージはスマートで、装備の整った優秀なファミリーカーだが、少しでも「高揚感」を求めるなら他車を検討すべきだ。
5. シトロエンC5エアクロス
長所:快適、室内が広い、コストパフォーマンスが高い 短所:不便なマルチメディア・システム、貧弱なマニュアル・トランスミッション 最新型のシトロエンC5エアクロスは、おなじみの1.2L 3気筒エンジンに電気モーターと7速DCTを組み合わせた、経済的でありながら力強いパワートレインを搭載している。 「スポーティ」なクルマに飽きた人なら、C5エアクロスがおすすめだ。柔らかく包み込まれるようなシートとしなやかなサスペンションの相乗効果により、とてもリラックスできるクルマに仕上がっている。居住空間もゆったりしていて広く、お買い得感を感じられる。 ただし、車載のマルチメディア・システムはかなり「ポンコツ」で使いづらい。街中では乗り心地が悪く感じられる場面もある。欧州で設定されているMTは曖昧なフィーリングだ。PHEV仕様は最高出力224ps(165kW)を謳うが、期待されるほどパワフルではなく、物足りなさを感じる人もいるだろう。