【2024年最新・エリア別】アートとグルメを堪能、Penおすすすめの青森旅
青森県立美術館の見どころ3 café 4匹の猫
広い館内をまわった後は、館内のcafé 4匹の猫でランチ。白を貴重にし、開放的な大きな窓が印象的だ。メニューは青森県のブランド鶏「あべどり」を使ったカレーやベーグル、青森県産牛を使用したカレーやピラフなど青森県産の食材を主役にしたものが人気。現在、『AOMORIGOKAN アートフェス 2024』の限定カフェメニューも展開しているので、そちらもあわせてチェックしよう。
2.青森公立大学 国際芸術センター青森
2001年に開館した青森公立大学 国際芸術センター青森(ACAC)は、八甲田山麓のダイナミックな自然と特徴的な建築が生み出す環境を活かし、現代芸術の多様なプログラムを発信するアートセンターとして活動している。作家が館に滞在しながら制作するアーティスト・イン・レジデンスのプログラム、展覧会、教育普及を3つの柱に、ジャンルを問わない展覧会やトーク、ワークショップなどを開催してきた。 世界的な建築家・安藤忠雄による建築は、周囲の豊かな自然環境を生かすため、起伏に富んだ地形を壊さないように配慮し、建物を森に埋没させる「見えない建築」をテーマにデザインされた。谷沿いに橋が架かるようなイメージの直線型の創作棟と宿泊棟、さらにギャラリーや円形の屋外ステージを備えた馬蹄型の展示棟の3棟から構成されている。春から秋にかけては、敷地内に点在する20 数点の野外彫刻を鑑賞しながら森の散策も楽しむことができる。
青森公立大学 国際芸術センター青森の見どころ 出自を異にする作家たちの滞在制作とその思考
国際芸術センター青森(ACAC)のメイン企画の展覧会は、『currents / undercurrents -いま、めくるめく流れは出会って』。滞在制作した展覧会の参加作家7名と青森ゆかりの3名、青森市教育委員会所蔵のアイヌの衣服(後期のみ展示)によるグループ展だ。世界各地から表現者が集うこの場所で行われる本展では2つのキーワードを掲げる。「current」は、「現在」という意味を持つ一方で、海流や気流など、ある一定の方向に動く水や空気、電流などの変わり続ける流れを示す。また、「undercurrent」は、表面上の流れの下にある目に見え難い流れや暗示を意味する。これらの言葉を手がかりに、場所とかかわり合いながら表現をつむぎ出す国内外のアーティスト、そして青森ゆかりの表現が本展に集う。 作家たちの生まれた場所、定住する場所、訪れた場所、これから行く場所はさまざまで、展示を追うごとに、彼らの境遇があまりに異なることに気付かされる。同時に、いずれの作家もこの青森の自然豊かな里山に辿り着き、厳しい自然環境や独特の歴史とかかわり、思考を深めながら、それぞれの創作に取り組んでいることに胸を打たれる。
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- 【写真】左:奈良美智『あおもり犬』 奈良の作品世界に通底する哀愁を帯びた犬の立体作品は、複雑な現代社会に生きる人々の共感を呼ぶ。 ©︎Yoshitomo Nara
- 【写真】左:あべ鶏のB・L・Tベーグル¥1,250 右:県産牛のビーフカレー¥1,350
- 【写真】ACACの略称で親しまれる当館へのアプローチ。アーチ型のトンネルは雪が降ちにくく設計されるとともに、くぐり抜ける時に森に埋没するような感覚を味わうことができる。
- 【写真】2階にあるカフェは、ウィーンのカフェを参考にしたクラシカルな雰囲気。1階は、甘精堂本店の和菓子とシュトラウスのスイーツを購入できるショップになっている。