はやぶさ2、タッチダウン後の運用は? JAXA会見(全文1)帰還カプセルは豪ウーメラで回収へ
MINERVA-II2は重力場の推定を行う予定
続きまして12ページ目になりますけれども、MINERVA-IIの2の運用についてお話しいたします。大学コンソーシアムで開発しましたMINERVA-IIに、ロボット、ローバ2と呼んでおりますけども、以前、記者説明会でありましたように、有意義な成果を得る計画としまして、比較的高い高度、今、約1キロメートルというふうに考えておりますけども、比較的高い高度から分離をして、時間を掛けて小惑星表面への降下を行い、降下軌道による小惑星の重力場の推定等を行うことを予定しております。運用の詳細につきましては9月24日、まだ予定ですけれども、開催して、記者説明会にて説明を行う予定ですので、日時含めて詳細が決まりましたら、ご報告、ご連絡したいというふうに思っております。 このローバ2の分離に先立ちまして、ターゲットマーカーを用いた分離運用を考えております。これはローバ2の分離運用のリハーサルを行うことを考えているものです。高度1キロメートルから分離するということで、ターゲットマーカーを使ってリハーサルを9月5日に行う予定で考えておりまして、ターゲットマーカーをローバ2に見立てて分離する運用を行うということです。3つ残っておりますけれども、そのうちの2個、2つを高度1キロメートルから分離する予定でございます。 その運用の概要が次のページ、13ページ目に図とともに書いておりますけども、ターゲットマーカーの分離につきましては、探査機、今、ホームポジションにおりますので、高度20キロメートルから徐々に降下を行って、分離高度1キロメートルまで達する予定です。ここでまず1つ目のターゲットマーカーを赤道周回させることを考えておりまして、その方向に分離をいたします。5分ほど間隔を空けまして、今度は極方向に分離をして、2つのターゲットマーカーをゆっくりとした速度で分離をして、これをローバ2のリハーサルというふうに考えております。 探査機は分離後、上昇しまして、ホームポジションに戻って、ターゲットマーカーの観測を、ONCのTとW1カメラで観測をしまして、太陽を背にすることによって、ターゲットマーカーが捉えやすくして、どういう軌道で降下をしているかというのを観測することによって、徐々に小惑星に近づきますので、その軌道から小惑星の重力分布を計測して、科学的に役立てようということを考えているものです。