はやぶさ2、タッチダウン後の運用は? JAXA会見(全文1)帰還カプセルは豪ウーメラで回収へ
冬眠から目覚めたMINERVA-II1
久保田:それでは、MINERVA-IIの状況については久保田より報告いたします。11ページ目ですけども、まず、MINERVA-IIの1、これは昨年9月の21日に分離して、小惑星表面の探査を行ったところですけども、その後、たぶん日陰に入っただろうということで、通信は途絶えておりましたが、今年の8月2日に、OME-Eという通信機能のオンをしたところ、8月2日13時15分から25分の10分間ですけれども、アウルより声が聞こえました。テレメトリデータを取得したということでございます。太陽距離が近くなったということで、日陰の部分もあるのかと思いますけども、たぶん季節が変わりましたので、太陽の当たり方も変わったということで、十分な電力を得て、「はやぶさ2」探査機と通信ができたというふうに考えております。 冬眠から覚めた、目覚めたというふうにちょっと書かせていただきましたけども、今後、「はやぶさ2」チームと今、の中で、運用計画については議論しているところで、引き続き、通信を試みたいというふうに思っております。 アウルというのは2つ、ロボットを降ろしましたけれども、図の写真の右側に当たります。アウルという名前で、ローバ1Bのほうでございます。1Aのほうについては、まだ通信は確立されておりませんけども、われわれグループで想像しておりますのは、今、ちょうど、日本もそうですけども、リュウグウも夏になっておりまして、太陽距離が1AUを切っている段階で、表面温度がかなり高く、冬に比べて高くなっていると思っております。 1Bのほうと1Aの違いは、写真で見たとおり、見掛け上、Bのほうが銀色の部分があると思いますが、これが放熱板になっております。ですので、暑い時期にはどちらかというと1Bのほうが活躍しやすいと。内部の温度が比較的低くできますので、目覚めたっていうふうに考えておりまして、1Aのほうは日陰がどういうふうになっているかは分かりませんけども、まだ暑いので、まだ、冬眠から覚めるというよりも、暑いので、昼寝中かなというふうに思っておりまして、季節が秋になってくると1Aとも通信できるんじゃないかというふうにも考えておりまして、また試みたいというふうに思っておりますので、アウルにつきましては声が聞こえてきたと。画像データ取得までは至っておりませんけれども、通信が確立できたということと、データ、内部温度ですとか、そういう情報を得られてるということで報告をさせていただきます。