ドイツ、ビットコイン売却をほぼ終了
ドイツのザクセン州のビットコイン(BTC)残高は急速に減少している。11日、犯罪捜査に関連して押収したビットコインを11日、暗号資産通貨取引所やブローカーに売却したためだ。 ドイツ当局のものと見られるビットコインウォレットは、Arkham Intelligenceの情報によると、この日、複数回に分けて合計1万567BTC、6億ドル(約960億円、1ドル=160円換算)以上をBitstamp、Coinbase、Krakenなどの取引所とFlow Traders、Cumberland DRWなどのサービスプロバイダーに送った。 当局が管理するウォレットの残高は、3週間前にビットコインの売却を開始して以来、5万BTC(約30億ドル相当)から、11日の取引後には4925BTC(2億8500万ドル相当)まで減少した。 つまり、今週現時点までにウォレットから約3万5000BTCが放出されたことを考えると、現在のペースであれば、ドイツ当局のビットコイン売却騒動は早ければ金曜日、遅くとも来週初めには終わる可能性が高い。 関連記事:ビットコイン大量売却は、ドイツではなく、ドイツのザクセン州──通常の手続きに過ぎない このウォレットには、1日の終わりに取引所やブローカーから、時には1000万ドル規模に達するビットコインを返送してもらうという不思議な慣行があるため、集計結果は変わるかもしれない。デジタル資産管理会社NYDIGのリサーチ部門責任者グレッグ・シポラーロ(Greg Cipolaro)氏は10日の文書で、このオンチェーンの動きを「不可解」と表現している。 ドイツの30億ドル規模の売却が終わりを迎えつつあることで、投資家の不安は和らぐかもしれない。投資家は、ここ数週間、ドイツ当局の動きに注目し、最近のビットコイン価格の下落を供給過剰への懸念と結びつけている。 ビットコインのここ1カ月の15%下落は、米国政府がシルクロード関連の2億4000万ドル相当のビットコインをコインベースに移したこと(米国政府は、押収したビットコインを120億ドル以上保有している)と、経営破綻したマウントゴックスの管財人が10年間待ち続けた債権者に今月から14万ビットコインの弁済を開始したことと時期を同じくしている。 NYDIGのシポラーロ氏は文書で、迫り来る売り圧力に対する懸念は誇張されている可能性があると述べている。潜在的な売り材料がすべて実現した場合の価格への影響を上回るビットコイン価格の下落が見られるという。 |翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部|画像:ドイツ当局のビットコイン残高 (Arkham Intelligence)|原文:Germany Almost Done Selling Bitcoin, Holding Less Than 5K Tokens After Latest Moves
CoinDesk Japan 編集部