『ガスト』来店者の6%が注文、ミシュランシェフ監修1990円フレンチに専門家は「ファミレス戦国時代」を予見
■専門家はファミレス業態飽和化の結果と指摘
メインディッシュ「卵の赤ワインマリネ/ビーフ100%ハンバーグ/クリーミーマッシュポテトと温野菜/ライスorパン」のハンバーグは、前出のガストブロモーション担当・齊藤氏が、次のように胸を張る一皿だ。 「2種類の粗挽きビーフを使用した肉汁があふれるビーフ100%のハンバーグに、赤ワインや刻んだトリュフ等をたっぷり加えた、進藤シェフ特製オリジナルソースをかけた一品です」 実際にハンバーグをひと切れ口に放り込むと、いつもガストで食べているハンバーグに比べて酸味の利いた優雅な味に感じられた。店員さんの言うとおり、ゴボウのチップがいい食感になっている。 ソースがおいしいので、ライスとパンではパンを選択し、ソースを楽しむのがオススメだ。 最後のデザート「ブランマンジェブラリネ」は、真っ白なミルクプリンで、ちょっと張りのある食感にヘーゼルナッツの香りがふわりと広がる。確かに、これだけ注文するのもアリだろう。 記者は大変満足したが、味の好みは人ぞれぞれだろう。 だが、これだけの内容で1990円は、「お得」と言っても過言ではないはずだ。 流通小売・サービス業界のコンサルティングのスペシャリストで多数のメディア出演している岩崎剛幸氏は、今回のガストの試みをこう分析する。 「ファミレスという業態は飽和化しており、新しい局面を迎えざるをえないというような状況です。 各社、新しい業態を作ったり、リニューアルや新メニューを開発したりしています。ガストはこの1年、新規店を1店舗も出していません。そのぶん、従来の店をリニューアルしたり、新メニューを開発したりと、既存のリソースを利活用することに力を注いでいます」 続けて、 「このフレンチのコースも、ある店では6%の客が注文した、というデータもあります。”ガストすごい”と好意的に捉えている客が多いようですね」(前同) 手軽に贅沢できるこのコースメニュー。一度、楽しんでみてはいかがだろう。
ピンズバNEWS編集部