番手まくりでＶをもぎ取った山田諒

◇28日　F1「中日スポーツ賞　シン・TIPSTAR杯」最終日（愛知県・豊橋競輪） 　最終日の12RでS級決勝が行われ、山田諒（25）＝岐阜＝が志田龍星の番手からまくってV。S級優勝は6月の小松島F1以来、今年4回目。2着は山田マークの岡本総で、3着にも中近4番手を固めていた藤田勝也が入ってラインで上位を独占した。 　山田が渾身（こんしん）のダッシュで新山将史とのスタート争いを制し中近の前取りに成功すると、志田が赤板で和田真久留を突っ張っていい流れになった。赤板過ぎから車間を空けて和田をけん制し「来たら絶対に止めるつもりでした」と気合は十分だった。ただ、志田の掛かりが良くて和田が迫ってきたのは判断が難しいバック過ぎ。「そわそわして余裕がなかったですね。和田さんがすごい勢いで来たように見えて番手から出てしまった」。3角から合わせて出る形になったが、後ろに地元の岡本がついていたこともあり、決して悪い判断ではなかった。 　今回は久しぶりの優勝以外にも収穫があった。前々回の函館から見直し始めた乗り方がさらに良くなって感触がアップ。「この状態をキープしていきたいですね」と目を輝かせる。トップ選手とも力勝負ができる岐阜の若武者。ムードアップで今後の活躍に期待したい。