Googleが行なった「最高のチームをつくる」調査の意外な結果。メンバーは重要ではなかった
1. 心理的安全性
心理的安全性(psychological safety)とは、対人関係上のリスクをとった時の結果に関する認識です。 よりわかりやすく説明するなら、実際にリスクを伴う行動をとった場合であっても、「無知」「能力がない」「和を乱した」といったレッテルを貼られるのでは、という恐れを抱くことがない状態ということです。 心理的安全性が高いチームでは、メンバーはチーム内でリスクをとることに安心感を抱いています。 自分がミスを認めたり、質問をしたり、新しいアイデアを出したりした時に、それを「恥ずかしいことだ」となじったり、罰したりする人はこのチーム内にはいない、という確信が得られているのです。
2. 相互信頼
メンバー相互の信頼度が高いチームでは、それぞれの人が確実に、締め切りまでに質の高い仕事をやり遂げてくれます。そして、誰もが自分の仕事に真剣に取り組んでいます。 単純な話ですが、逆にチーム内の誰か1人でも、仕事をきちんと「やらない」人がいたら、チーム全体にどれだけ大きな影響があるか、考えてみてください。
3. 構造と明確さ
明確な目標。明確な計画。明確なターゲット。何をするのか、なぜやっているのか、どうやって目標にたどりつくのか。 こうした問題意識について、短期的・長期的な目標を設定し、伝達するためにGoogleがよく用いるのが「目標と成果指標(Objectives and Key Results:OKR)」という手法です。
4. 仕事の意味
仕事そのもの、あるいはその成果物に目的意識を持つことは、チームの効率性にとって重要です。 「仕事の意味は属人的なものです。経済的な安定を得る、家族を支える、チームの成功を助ける、自己表現するなど、人によってさまざまです」と、Googleのレポートには書かれています。
5. インパクト
確かに主観的な問題ではありますが、それでも「自分がやったことが何らかの変化を起こしている」と実感できることは重要です。 変化を及ぼす対象は、内部顧客、社外の顧客、チーム自体など、さまざまでしょう。 「自分の役割に意味がある」という実感は大切です。実感していれば、自分個人の仕事の充実感が増すだけでなく、自分がチームの一員だという自覚も高まるからです。