3人の娘の父で「バズる大使」として話題の駐日ジョージア大使、日本のお弁当文化に感動。「お弁当は家庭の一部をそれぞれの場所に持って行ける愛の箱」
パリ五輪、パラリンピックでジョージア選手団が活躍
2024年7月26日から開催された、パリ五輪・パラリンピックでは、ジョージア選手団が活躍。パリ五輪では7個、パラリンピックでは9個のメダルを獲得しました。 伊丹 パリ五輪・パラリンピックのジョージア選手の活躍おめでとうございます。 大使 ありがとうございます。パリ五輪でジョージアは、男子柔道90kg級のラシャ・べカウリ選手の金メダルのほか6つのメダルを。またパラリンピックでは、男子砲丸投げ(座位F53)のギガ・オクヒキゼ選手の金メダルのほか8つのメダルを取りました。 パリ五輪に参加したジョージア選手はわずか28人でしたが、7個のメダルの獲得はすばらしいことだと思っています。参加選手は少なくても、メダリストが多いことを誇りに思います。 伊丹 柔道が強いのはなぜでしょうか。 大使 夏休みに家族とジョージアに帰国した際に、ジョージアの柔道の総監督に会いました。そのとき、ジョージアの柔道が強い理由を聞いてみたんです。監督は「遺伝だ」と言っていました。 もともと、ジョージアには「チダオバ」というレスリングがあって、格闘技が強いです。格闘技が好きな国民性と、体格などの面でも柔道に向いているのだと思います。もちろんジョージアの人たちは、柔道は日本古来の武術で、日本は柔道が強いということを知っていますよ。
即位の礼正殿の儀で着た民族衣装チョハがSNSで話題に
大使は、平成から令和に変わる天皇陛下の即位の礼正殿の儀で、ジョージアの民族衣装「チョハ」を着用し、SNSで話題になりました。 伊丹 大使のSNSの発信を楽しみにしています。最初にバズったのは、即位の礼正殿の儀のときに着ていた民族衣装「チョハ」でしょうか。 大使 即位の礼のときは、ジョージアの民族衣装の「チョハ」を着ました。チョハの中でも晴れの日に着る、上質な素材の白いチョハを選びました。そのときの写真がインターネットのニュースなどで紹介されました。Twitter(当時)で「ジェダイの騎士っぽくてすごくカッコイイ衣装だけど、どこの国の方だろう?」とつぶやかれて、「ジョージアに一票」とリプライをしたところ、約1万の「いいね」をいただきました(2024年9月現在)。 伊丹 実は昨年の夏休み、ジョージアを旅したのですが、そのときも赤ちゃんが教会でチョハを着ていました。 大使 ジョージア人は、ジョージア聖教が多いです。赤ちゃんがチョハを着ていたのは洗礼式だと思います。司祭が赤ちゃんを抱っこして、頭から聖水につけるのですが、私も赤ちゃんのときに洗礼を受けました。 後から親から聞いた話だと、私はとても寒い日に川に投げ入れられたそうです。 伊丹 チョハは、ほかにどういう場面で着ますか。大人も子どももチョハを着るのでしょうか? 大使 お祝いの日に着ます。私は20歳のとき、日本で成人式をしましたが、そのときは黒いチョハを着ました。 あとは結婚式で着ます。ジョージアでは披露宴で新郎新婦が求婚のダンスを披露するんです。私も練習して、ダンスをしましたよ。 ジョージアの結婚式は、シンプルに行うカップルもいますが、新婦の家で親せき同士が集まり宴会をし、次に新郎の家で親せき同士が集まり宴会をして、結婚式、披露宴を行うなど、何日にもわたり盛大に行うカップルもいます。