友道康夫調教師も「牝馬らしくない体つき」と高評価 カムニャックが中京で初陣/関西馬メイクデビュー情報
開幕週は関西馬の4戦4勝だった新潟競馬場での東西新馬対決。先週も4レースが行われた新潟の新馬戦だが、3日目のダート1800mはシンビリーブ、芝1600mはシンフォーエバーということで、森秀行厩舎と藤田晋オーナーのコンビがジャックした形。 4日目は芝1600m(牝)をダンツエラン(栗東・本田優厩舎)、芝1800mをジェゼロ(栗東・須貝尚介厩舎)ということで、2週目も栗東所属馬が全勝。今週からは中京競馬が開幕するので新潟へ出走する栗東所属馬も減ると思うが、どのような結果になるだろうか。 【8月10日(土) 中京芝1200m】 ・アニラ(牝、父ドレフォン、母シャクンタラー、栗東・松下武士厩舎) 母系にはダートで4勝を挙げたフォーリクラッセ(父フレンチデピュティ)、芝で5勝を挙げたノーステア(父ゼンノロブロイ)がいる血統。 本馬は6月5日のノーザンファームしがらきから栗東へ入厩。6月14日にゲート試験を合格した後は一旦牧場へ戻って調整。7月18日に栗東へ再入厩して、追い切りを進めており、7月24日の坂路では少し物足りない動きだった。ただ、レースでも騎乗予定の西村淳也騎手が跨った8月1日のCW3頭併せでは6F84.6秒でラストは11.6秒。上々の動きを見せている。 【8月11日(日) 中京芝2000m】 ・カムニャック(牝、父ブラックタイド、母ダンスアミーガ、栗東・友道康夫厩舎) 現3歳の半兄キープカルム(父ロードカナロア)は芝2000mで2勝を挙げており、京都新聞杯5着という重賞実績もある。母ダンスアミーガの仔でJRAで競走馬登録されたのは本馬含めて5頭いるが、今回が初めての父サンデー系ということになる。2023年セレクトセール1歳にて、7000万円(税抜き)で落札されている。 入厩以前に友道康夫調教師から「いい意味で牝馬らしくない体つき」と聞いていたが、5月30日の初見でそれを実感。そして、ゲート試験合格後に牧場へ戻り、再び栗東へ入厩してからも逞しい馬体に魅了されている。走れば素晴らしいフットワークで力強さも満点。レースで騎乗予定の川田将雅騎手が跨った7月31日のCWでは6F85.7秒と全体時計は遅くなったが、3F36.5秒、1F11.0秒は素晴らしい脚力だった。 【8月11日(日) 新潟芝1600m】 ・マイネルチケット(牡、父ダノンバラード、母エントリーチケット、栗東・宮徹厩舎) 母エントリーチケットは同厩舎で管理され、オープン特別のタンザナイトSなど芝で6勝を挙げている。おじのマイネルメモリー(父ゴールドシップ)も同厩舎で管理され、今夏に2勝クラス、3勝クラスと連勝している。 本馬は6月26日にビッグレッドファームから栗東へ入厩。7月4日にゲート試験を合格して、その後も栗東に在厩しての調整。7月17日のCWでは新馬3頭の併せ馬だったが、これを6F84.2秒をマークして最先着。7月31日の坂路では4F52.1秒、2F24.6秒と抜群の時計をマークして、これまた追いかけた新馬に先着。出走態勢は整っている。 【8月11日(日) 札幌芝1800m】 ・パブリックビーナス(牝、父エピファネイア、母ヴィニー、栗東・池江泰寿厩舎) 母ヴィニー、きょうだいのドルヴァル、ブラーヴイストワル(ともに父ロードカナロア)はすべて同厩舎で管理されている。祖母コケレール(父Zamindar)は仏G1サンタラリ賞を勝っている。 本馬は5月2日にノーザンファームしがらきから栗東へ入厩。5月10日にゲート試験を合格すると、一旦放牧に出て、7月2日に栗東に再入厩。7月4日に坂路で4F55.6秒をマークした後、札幌競馬場へ出発。現地ではダートコース、芝コース、どちらも使って追い切りを消化しており、入念に乗り込まれている。鞍上は武豊騎手が予定されている。 (取材・文:井内利彰)