日銀・黒田総裁会合後の会見4月27日(全文1)出口戦略「やはり時期尚早」
地政学リスクへの対応策について
時事通信社:すいません、時事通信社〓タカハシ 0:12:37〓と申します。先ほどの質問の繰り返しになりますけれども出口について、今は時期尚早だというお話がありましたけれども、では、経済、物価、金融の状況によるということですけれども、具体的な条件としては、どういったものが挙げられるんでしょうか。 それともう1つ。地政学リスクのところで、先ほど注視していくというお話がありましたけれども、こうしたリスクに対しての、日銀の対応策、あるいは今取っていらっしゃること、ありましたら教えてください。 黒田:まず、第1の出口うんぬんにつきましては、当然、経済、物価、金融情勢によって、最も適切な出口戦略を取っていくということになる、ということでありまして、具体的なイメージを持って出口戦略の在り方を今から議論するのは、やはり時期尚早であろうと思っております。 どういう場合に、その出口にそもそもなるかと言えば、当然のことながら、2%の物価安定を実現するということが、なんといっても出口についての議論の始まりであろうというふうに思っております。 地政学的リスクにつきましては、先ほど申し上げたように展望レポートでもリスク要因の1つとして挙げておりまして、それはなぜかと言いますとやはり地政学的なリスクが金融市場や世界経済、ひいてはわが国の経済、物価に与える影響というものを、やはり注視していかなければならないということでありまして、リスクの1つである地政学的リスクっていうものについても、あくまでも地政学的リスクそのものに対して中央銀行がどうこうするっていう話ではなくて、そういうものがリスクが顕在化して、金融市場や世界経済、ひいてはわが国の経済、物価に与える、影響が与えられるというようなことになってくれば当然そういうものについて、中央銀行としても適切に対応するということであります。これはほかのリスクによって金融市場、世界経済、ひいてはわが国の経済、物価に影響が出てきた場合と同様であります。