ネットニュースやSNS投稿へのこんなコメントは嫌われる!イライラするコメントに共通する「読解力不足」
6:読解の意志より「攻撃性」が上回っているコメント
最後は、読解よりも感情の発散に重きを置いているコメントについての声です。 「人をひどい言葉で適当に批判している。元から理解しようなどと思っていない人たちはいなくなって欲しい」(44歳女性/デザイン関係) 「記事の内容をきちんと読んでいない、八つ当たりのようなコメント。まずは読んで理解してから書き込んで欲しい」(46歳男性/コンピュータ関連技術職) 「とにかく文句を言いたいだけと思わせるコメント」(61歳女性/会社経営・役員) 「叩かれるような内容の記事じゃなかったのに、ちゃんと読まずに誹謗中傷まがいの書き込みをしている」(50歳女性/総務・人事・事務) 「とりあえず揚げ足をとって攻撃したいという意図が伝わってくる」(29歳女性/総務・人事・事務) 「自分もよく読んで理解したつもりのことがあるし、読解力不足で誤解するのは仕方ない。でも、どんな理由であれ、誤解してマウントとったりしてけなすのは良くない」(35歳女性/その他) 攻撃の意図を含むコメントを目にすると、ネガティブな感情を抱くという声が多数寄せられました。 さて、ここまでの回答を総括すると、SNSの投稿やWebニュースのコメント欄では、以下のようなコメントが「読解力が不足しているのではないか」とみなされる傾向がありました。 ・最後まで読まずにコメント ・文章を曲解 ・自分基準の解釈 ・文章の主旨を誤解 ・予備知識の不足 ・読解の意志より攻撃的な感情が上回る 「フィルターバブル」「エコチェンバー現象」といった言葉に象徴されるように、「自分と同じ意見」「自分が理解できる情報」の中にこもることが、読解の妨げとなっているようです。 このような傾向を見ると「やっぱり、最近の人の読解力は……」などと愚痴のコメントを書き込みたくなるかもしれませんが、これらは目新しいことではありません。 およそ200年前、劇作家のゲーテは、人が文章を読む態度について「自分と同じ意見のみ、自分の理解できる部分だけをうなずいて読んでいる」と描写しています。 ただし、過去と異なる点は、文章を読んでなにげなくコメント残した場合「国内外の不特定多数の人の目に触れる可能性がある」「自分と同じ考えの人同士がつながりやすい」という点です。 皆さんは、文章を読解し、コメントをする際にどんなことに留意していますか?
北川和子