石原裕次郎、12月28日に生誕90年。52歳で世を去ってからも、ヒット曲は歌い継がれて
◆昭和という時代の象徴 1987年7月17日、52歳の若さで亡くなるが、その3ヵ月前には、なかにし礼作詞、加藤登紀子作曲による新曲「わが人生に悔いなし」をリリース。歌手・石原裕次郎の集大成のような人生讃歌として大ヒット、今ではスタンダードナンバーとなっている。 「もはや戦後ではない」と呼ばれた1956年に映画とレコードでデビューしてから、俳優、歌手、プロデューサーとして31年間、石原裕次郎はニッポンのエンタテインメントの真ん中にいた。栄光と挫折、そして奇跡の復活を繰り返しながら、太陽の男・石原裕次郎は昭和という時代の象徴であり続けた。 裕次郎が出演した映画は104作品、テイチクに残した楽曲は500数十曲。そのどれもがDVDやブルーレイ、ネットのサブスクサービスで楽しむことができる。初の公式ファンクラブ「裕次郎倶楽部」では裕次郎が歌ったほとんどの楽曲をスマホやパソコンで楽しめる。裕次郎が生きた昭和という時代を、遅れてきた世代にも体感できるようになった。 また裕次郎のヒット曲を5枚組のCDに凝縮した『石原裕次郎のすべて』もロングセラー中である。サブスクだけでなくCDという形で、石原裕次郎の歌の軌跡を辿ることができる。
佐藤利明