【漫画で解説】子どもが友だちの悪口を言い出したとき、親が「意地悪はダメ」と言うのは逆効果?自分で解決策を導く言葉のかけ方
「どうしてやらないの?」「何度言ったらわかるの!」子どもに思わずこんなことを言っていませんか?実は、子どもの自己肯定感を下げているかもしれません。NHK『すくすく子育て』の元キャスターで、親子コミュニケーションアドバイザーとして活動している天野ひかりさんは「『子どもの視点で子どもを丸ごと認める言葉』が、自己肯定感を育て、自律する子どもに成長させる」と話します。親がラクになり、子どもの自己肯定感も育む会話のコツとは。そこで今回は、天野さんの著書『子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉』から、一部引用、再編集してお届けします。 【書影】「声かけの正解」教えます!『子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉』 * * * * * * * ◆子どもの「やりたくない!」の本当の気持ち 悪口を認めるわけにはいかない? 子どもが悪口を言い出したらどうしましょう? 「悪口を言ってもいいよ」と言うのは、もちろん認める言葉ではないし、解決にはなりませんよね。今回のポイントは、わからせようと指示するのではなく、子どもが自分で理解する力を認めて育てることです。 まずは、NGマンガを見てみましょう。 お母さんはわけがわからず戸惑っているうちに、「仲間はずれにする」「無視する」なんて言葉が飛び出すと、びっくりしてやめさせたいと思いますね。お母さんが言ってることは正論です。子どもにわかってほしい気持ちもよくわかります。 でも、言われたお子さんはどう感じるでしょうか。 「ママに話しても全然私の気持ちをわかってくれない、もうママには話さない。悪いのは、Aちゃんなのに……」 と悲しく感じて、子どもの考えはそこで停止してしまう恐れがあります。 反対に、お子さんが「ママの言うとおりだ、明日B ちゃんと話をしよう」と素直に受け止めて行動したとしたら、今度は、B ちゃんを怒らせてしまうかもしれません。すると自分でどう行動したらいいのか、わからなくなるかもしれませんね。
◆子どもを信じる会話 私たちは、子どもに正しいことを教えて、行動させようとしてしまいます。でもこれだけは覚えておいてください。子どもは私たちが思っている以上にずっと賢いのです。 自分で考える力を認めて、信じる会話に変えてみましょう。 では、OKマンガを見てみましょう。 お母さんはただオウム返しに聞いているだけですが、その後の子どもの変化は……? 自分で解決策を見つけられましたね。 このマンガの元になったエピソードには後日談があります。娘さんはお母さんに、ちゃんと3人で仲直りできたこと、そして実は娘さん自身も意地悪されていたこともお話ししてくれたそうです。 子どもは親に信頼されれば自分で考えて、相手の気持ちになって解決できる力を持っているのだと感激しますね。