動機は不倫関係にある兄の妻にかけられた「呪い解くため」父親殺害の次男が証言 検察が指示役で兄の妻とみる「霊媒師JUN」に父親が呪いの集団の一味と教わる 宮城・柴田町会社員殺害事件 #5
「呪い」により敦子被告がまもなく命を失うと考えた直哉被告は、2023年4月、父・隆一さんの殺害を実行に移す。 ■包丁を抜くと「水道水のような血の音」 弁護人: 「殺害前日の4月16日は」 直哉被告: 「JUNに『父の殺害を考えていたが、疲れたので終わりにしようと思う』とLINEした。JUNは『一時の気持ちや考えで行動を起こすのは良くない』と言ってきた。私はJUNが助けてくれるのか心配になり、『父を殺害するときにJUNの力で手助けしてほしい』と送った」 弁護人: 「午後9時以降は」 直哉被告: 「父の自宅で敦子、長男とマージャンをした」 弁護人: 「その日に隆一さんを殺せると思っていたのか」 直哉被告: 「マージャンのときは全員同時に帰ることが多いので、厳しいと思っていた」 弁護人: 「17日未明にマージャンが終わった時は」 直哉被告: 「珍しく敦子と長男が先に帰った。『今やらなかったらもうやれない』と思い、父を背後から刺した」 4月17日未明、隆一さんの自宅の玄関先で直哉被告は隆一さんの腰を刺した。致命傷になることは、事前のネット検索で知っていた。20センチの刺身包丁は刃が見えなくなるほど深く突き刺さり、包丁を抜くと、水道水の蛇口を開けたときのような音がしたという。親子は最期の会話を交わした。 ■父との最期の会話とは… 隆一さん: 「何してるの」 直哉被告: 「ごめん」 隆一さん: 「捕まるぞ」 直哉被告: 「そうかもしれない」 隆一さん: 「帰れ」 直哉被告: 「はい」 短い会話が終わり、直哉被告は隆一さんの財布を持ち去った。犯人は自分ではなく、金銭目的の強盗だったと見せかけるための工作だった。警察によると、隆一さんの死因は失血死だった。弁護人が質問を続ける。 弁護人: 「犯行直後はどう思った」 直哉被告: 「『もう殺害のことを考えなくても良い』と思った」 弁護人: 「隆一さんはなぜあなたに『帰れ』と言ったのだと思うか」 直哉被告: 「私が捕まらないようにだと思う」
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