動機は不倫関係にある兄の妻にかけられた「呪い解くため」父親殺害の次男が証言 検察が指示役で兄の妻とみる「霊媒師JUN」に父親が呪いの集団の一味と教わる 宮城・柴田町会社員殺害事件 #5
直哉被告: 「『指示された』と思い込んでいた」 ■「霊媒師JUN」の会話を一方的に解釈 「霊媒師JUN」とのLINEでの会話については、検察側も質問した。 検察: 「JUNには『呪いを解くために殺さないといけない』と言われたのか」 直哉被告: 「言われたというより、自分がそう理解した」 検察: 「そのように理解した理由は」 直哉被告: 「依然『拝み屋』に行ったことがある。そのときに、『拝み屋』にお願いして、ある人に対して『術』をかけてもらったことがある。『術』を解くには、かけた本人が解くか、かけた本人を『術が維持できない状態』にする以外ない」 検察: 「要するに、呪いをかけた実母を殺すしかないと、元々の知識で考えたということか」 直哉被告: 「そう判断した。JUNに明確な指示を受けたわけではない」 検察の取り調べには「霊媒師JUN」から殺害を指示されたように話していた直哉被告だったが、この法廷では、「直接殺害を指示されたわけではなく、『霊媒師JUN』との会話を自分なりに解釈して隆一さんを殺害した」と主張し始めたのだ。 またこのほか、検察官に「霊媒師JUN」の力を信じさせようと、取り調べ中に嘘をついたこともあったと認めた。 ■そして、隆一さん殺害を実行へ 実は、敦子被告は2021年5月に脳梗塞を患い、視野に欠損があるほか左手が動かしづらいことがあるという。 弁護人: 「敦子被告と一緒にテレビを見ていた時の話をしてほしい」 直哉被告: 「2023年2月、有名な脳外科医のテレビ番組を見ていた。そのときに、敦子が『私もこんな先生に診てもらえれば』と言っていた。私は番組の最後に出ていた秘書のメールアドレスに連絡した」 弁護人: 「その後は」 直哉被告: 「脳外科医の弟子が福島県郡山市にいることがわかり、予約を入れた」 弁護人: 「JUNには」 直哉被告: 「JUNにも予約を入れた旨を報告した。だが、JUNに反対されて予約を取り消した。その後JUNは『敦子被告が脳梗塞になってから間もなく2年。助かる確率は少ないので、ストレスをかけないように』と言ってきた。私は『敦子の命のリミットは2023年5月まで』と思った」
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