動機は不倫関係にある兄の妻にかけられた「呪い解くため」父親殺害の次男が証言 検察が指示役で兄の妻とみる「霊媒師JUN」に父親が呪いの集団の一味と教わる 宮城・柴田町会社員殺害事件 #5
■「霊媒師JUN」との出会い、そして妄信 昔から霊感があり、数多くの霊体験を重ねてきたと話す直哉被告。今でも、人の周りに色付きのオーラのようなものが見えるという。 ある日、直哉被告は「霊媒師JUN」と知り合い、徐々に心酔していくことになる。 弁護人: 「『霊媒師JUN』との出会いは」 直哉被告: 「2020年の9月か10月頃。LINEで友達に追加された。詐欺のアカウントかネットで調べたが大丈夫そうだった。JUNは『敦子の知り合いだ』と言っていた」 弁護人: 「本名は聞いたのか」 直哉被告: 「サトウジュンイチと言っていた」 弁護人: 「敦子被告にはサトウジュンイチという知り合いがいるか確認したか」 直哉被告: 「した。『いるけどなんで?』と言っていた」 弁護人: 「JUNには霊的な能力の話はしたのか」 直哉被告: 「『自分はそういうものが見える』と話した。JUNは『俺も見たことがある』と言って、心霊スポットでの経験を語りだしたので、『見える人なんだ』と思った」 弁護人: 「JUNとのやりとりでどんなことが起こったか」 直哉被告: 「2021年3月、敦子がある男性と食事に行くことになった。JUNに『同席したい』と相談したところ、『見えなくするのでついて行って良いですよ。声をかけない限りバレない』と言われた。その日は敦子の後ろを付け回した」 弁護人: 「敦子被告にはそのことを打ち明けたのか」 直哉被告: 「男性と解散した後に敦子に声をかけた。敦子は気づいていなかった」 弁護人: 「それでJUNの力を信じたのか」 直哉被告: 「『JUNがバレないようにしてくれた』と思った。『ここまで絶大な力を持っている人はいない』とも思った」 弁護人: 「他には」 直哉被告: 「『事故に気を付けて』と言われた3日後に事故に遭ったし、『正社員になれるよ』と言われた翌月に正社員になれた。『JUNが教えてくれたんだ』と思った」 ■愛する敦子被告への「呪い」 ある日、新型コロナにかかった直哉被告と敦子被告。病床の敦子被告が口走った「呪い」という言葉が、直哉被告にとって結果的に隆一さんを殺害する動機となってしまう。
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