米国でZ世代向けフレグランスが活況 先鋭的なコンセプトの5ブランドを紹介
さらに、若者の自殺防止を支援する米非営利団体のザ・ジェッド・ファンウンデーション(THE JED FOUNDATION)と英慈善団体のキャンペーン・アゲインスツ・リビング・ミゼラブリー(CAMPAIGN AGAINST LIVING MISERABLY、CALM)と提携し、リアルにつながることができるコミュニティーやサポートを提供。若者の50%がメンタルヘルスに問題を抱えているという米国で、フレグランスブランドの域を越え、若い世代に寄り添うことを使命としている。
革新的な買い物体験を提供するD2Cブランド
20年に誕生した「スニフ(SNIF)」も注目のD2Cフレグランスブランドだ。デロイト(DELOITTE)の元経営コンサルタント、ブライアン・エドワーズ(Bryan Edwards)とJPモルガン(J.P. MORGAN)の元アナリスト、フィル・リポルテラ(Phil Riportella)の共同創設者である2人は、悲惨なフレグランスショッピングの経験から、従来にはないシームレスな購買体験を思いついたという。
同ブランドは“試してから購入できる”モデルを独自に考案。オンラインで無料のトライアルキットを注文すると、フルサイズ(30mL、65ドル)のボトルと2mLのミニサイズサンプルが入ったキットが自宅に届き、ミニサンプルを7日間試した上で気に入れば手元にあるフルサイズのボトルをそのまま購入でき、気に入らなければ返品できる(封を開けると返品不可)。また、15%オフになるサブスクリプションや、10%のコミッションを獲得できるSNSでのアファリエイト(成果報酬型広告)プログラムも提供。モネ・マクマイケル(Monet McMichael)といった有名インフルエンサーとも積極的にコラボレートしている。
偽物でも問題なし? TikTokで広まるデュープトレンド
23年に創設された「ファインリー(FINE’RY)」は、15種類のオードパルファムをラインアップするが、各商品がそれぞれ有名フレグランスの香りに似ているとTikTokユーザーの間で話題となった。Z世代の間では模倣品を意味するデュープ(Dupe)が流行しているが、こうしたハイブランドの人気フレグランスの香りを安価に楽しめる代替品が若者の間で支持されている。