米国でZ世代向けフレグランスが活況 先鋭的なコンセプトの5ブランドを紹介
ECに加え、米百貨店ノードストローム(NORDSTROM)の店頭でも販売。ユニセックスな香りは全6種(各50mL、各98ドル=約1万5000円)で、香りを24時間持続させる“プライマー”として使用する“オプティマル ハビタット” (50mL、60ドル=約9600円)や、全6種の香りがミニサイズで試せる “ディスカバリーセット”(6本入り、35ドル=5600円)も取りそろえる。
完璧な基準を打ち破るフレグランス界の異端児
「フローレンス バイ ミルズ(FLORENCE BY MILLS)」や「パターン ビューティ(PATTERN BEAUTY)」のインキュベーターであるビーチ ハウス グループ(BEACH HOUSE GROUP)は、「ノイズ(NOYZ)」を今年6月に発売した。“完璧”である業界の基準を覆すことを目指し、リアルな日常や生々しい感情にインスパイアされた独自のビーガンフレグランスを打ち出している。
同社のショーン・ネフ(Shaun Neff)=共同創設者は「長い間、フレグランスの世界はフィルターのかかったファンタジーによって構築されていた。市場には巨大な空白があったが、完璧であることよりもリアリズムに根差した世界観の方が現代の若い世代には共感される」と語る。
どこか退廃的な雰囲気を漂わせたブランドの世界観に、実体験に基づくストーリーテリングを構築しながら、マスター調香師のジェローム・エピネット(Jérôme Epinette)と共同で調香を手掛けた。シグネチャーの “Sh**ty Day”(50mL、85ドル=約1万3000円)は、最悪な一日を過ごした人の気分をイメージして作られた香りで、気分を高揚させるユーカリやラベンダーの爽快なノートと、深呼吸したように落ち着きを取り戻させるトンカビーンを掛け合わせて仕上げた。
また、一つの香りを好むのではなく、複数の香りを使い分けたり重ね付けしたりするZ世代の嗜好に合わせ、“ディスカバリー キット”(4本入り、22ドル=約3500円)や15mLのミニサイズ(35ドル=約5600円)を提供し、その日の気分に合わせて香りを変えることをユーザーに推奨している。