長濱ねる「意見を発信する怖さと学び」SNS時代だからこそ大切な”対話”を知る
発信することで社会や未来へ“つなげる”
長濱ねるが日常生活で学んだこと、発見した気づき、周りの人と話したいことをトークテーマに発信する連載。 【写真】今月の長濱ねるさん。深夜に夢中になったことは？美肌の秘密は？連続写真で あらゆる多様な価値観や文化の違いを理解する、しなやかな思考を育むため、日常での気づきや仕事で学んだこと、感情の変化をシェアしていく。 長濱ねるから皆さんへ“つなげる”、そして社会や次世代に“つなげる”。そんな思いと希望を込めて。 「こんにちは、長濱ねるです。前回の連載記事では、子どもがいない私のリアルな気持ち、エッセンシャルワーカーの善意に頼った労働搾取についてを触れ、たくさんの反響をいただきました。記事が多くの方の目に触れ見えたこと、そこでの学び、自分なりの反省、発信をする目的について考えてみました」
意見を発信したから知れたこと
「前回の記事は、エッセンシャルワーカーの善意に頼ったやりがい搾取、共働き家庭での子育てがいかに大変かを私なりに考え発信した内容でした。ありがたいことにたくさんの反響があり、『取り上げてくれてありがとう』、『私も同じ気持ち』など、当事者のみなさんから多くのお声をいただいたことは、発信する励みにもなりました。改めて、温かいお言葉を、ありがとうございました。同時に自分の言葉選びについては、もっと適切な表現があったのでは、と反省もしました。 記事では、今の自分の知識と周りからお聞きした話から、夫婦共働きでの子育てが果たして私にできるだろうか？ということを考えました。そのうえで、自分にはなかなか厳しいのではないか、とどこか難易度がとても高い問題に直面している気持ちになり、『今の私には、結婚や子育てが無理ゲーに感じる』という表現になってしまいました。 その見出しの言葉の強さもあって、記事が多くの方の目に留まることになったのですが、“無理ゲー”という言葉の表現が誰かを傷つけ、不快な気持ちにさせてしまっていた、とSNSやニュース記事に寄せられたコメントを拝見して気づきました。私自身が不安を感じたとはいえ、無理と決めつけるような表現をしてしまったことは、至らなかったと思います。 また、こちらの記事以外でも言葉について考える機会がありました。 私のインスタで投稿した都知事選の投票についての意見です。インスタを見てくださっている方に、投票を諦めないで欲しいという思いから、あえてフックとなるような強い言葉で、『わかんないとか意味ないとか言って投票行かないのは本当に恥ずかしいしダサいと思う』という投稿をしました。この投稿に関して、良き反応をいただいた反面、マイナスな広がりにもなりました。 瞬く間にこの投稿は拡散され、私にも直接攻撃的なコメントが届き、自分の投稿によって誰かに嫌な思いをさせてしまった……という不安が芽生え、数時間後には投稿を消す決断にいたりました。個人アカウントに届く攻撃的なメッセージが怖かったことも事実ですが、投稿を削除したのは『まだ読んでいない方もいるだろうし、これ以上誰かを不快な思いにさせたくない』という思いからでした。 過ぎてしまった今では、発言を取り消すのではなく、もっと柔らかい表現を重ねてフォローすることができれば良かった、と感じています。 これらの投稿は“言葉選び“、“発信・投稿”、“取り消し”ということを経て、自分の中で大きく学んだ一連の出来事でした」
