門脇麦と巡る台北旅!「守るだけでなく、適切に使う」木々との絆を取り戻す街へ[FRaU]
「こんなスポット、東京にもあったらいいのに!」と門脇さん。プロダクトを見て回った後は裏庭に出て植物観察。花の匂いを嗅いで、苔に触れて、長い時間を過ごした。
2024年3月にオープンした、山をテーマにしたコンセプトストア。日本統治時代に建設された築約100年の日本式木造家屋をリノベーション。山や自然にまつわるデザインプロダクトや食品を扱う。敷地内では台湾固有の植物も多く見られ、都会の真ん中で森林浴を楽しめるスポットとしても人気。140ブランド、2000種類以上の商品が並ぶ店内をじっくり見て回る門脇さん。大好きな木や苔、昆虫をモチーフにしたグッズに釘付け。 0km山物所 台北市大安區金山南路二段203巷23號 営業時間:11:00~20:00 定休日:月
「せっかくだから緑の中でランチをしましょう」とやってきたのは〈慈聖宮〉屋台。お寺の境内にある屋台村で、樹齢100年以上のガジュマルの大木に守られるように、たくさんのテーブルが並んでいる。
「蚊に刺された!」と苦笑いしつつ、チャーハンを頰張る門脇さん。「緑が多いと虫が増えるから嫌だ、木を切ってほしいって思う人も都会にはいるかもしれませんが、台北の人たちは全然気にせず、老若男女が木の下で食事を楽しんでいる。その姿がすごくいいなぁって感じます。 最近東京では再開発が多くて、下北沢とか渋谷なんてすごく綺麗になりましたよね。でも、古き良きものをゼロにして、全く新しいものを作るのは、私は少し寂しいなと感じるんです。台北のように、昔からある植物や建物、文化を大切に残しつつ、そこから何か新しいものを生み出そうっていう発想は、すごく素敵だなと思います。そこに若い世代が共感しているのも、いいですね」
台湾での撮影時も同じ気づきがあった。 「台湾の映画はどんな時代を描く場合でも、過去に辿ってきた複雑な歴史から目を逸らさず、それを大事にしながら作品を作るような心意気があるなとずっと感じていました。実際、出演した映画の撮影現場でもそうで、撮影に入る前には監督から自分が演じる役の生い立ちや、歴史に翻弄されてきた過去などの設定を細かく教えていただきました。それがあるとないとでは、映像に映し出されるものがきっと大きく違ってくる。それを肌で感じて、台湾の人々の過去を大切にする姿勢が素晴らしいと思うようになったんです」