債券は上げ縮小、日銀早期利上げ観測が重し-物価連動債入札は好調
(ブルームバーグ): 11日の債券相場は小幅上昇。前週末に米国の長期金利が低下した流れを引き継いで買いが先行した後は、日本銀行の追加利上げ観測が重しとなり、上げ幅を縮小している。10年物価連動国債入札は予想を上回る結果となったが、相場への影響は限定的だ。
SMBC日興証券の田未来シニア金利ストラテジストは、物価連動債入札は予想より強めで需要がしっかり集まったとし、「今回は償還分が大きく、再投資の需要があったのではないか」と分析。足元で賃金が上昇トレンドにあり、物価全体の上昇基調が続くとの見方も応札が増えた背景にありそうだと述べた。
入札結果によると、最低落札価格は103円55銭と市場予想の103円00銭を上回った。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.54倍と、前回の2.96倍から上昇した。
日本債券:10年物価連動国債の過去の入札結果 (表)
この記事は一部にブルームバーグ・オートメーションを利用しています。
(c)2024 Bloomberg L.P.
Daisuke Sakai