自然災害、推し活、目標管理、デジタル時代に変わる「手帳」の役割
2024年1月に発生した能登半島地震をはじめ、自然災害が絶えない日本。今「手帳」は、日々のスケジュール管理やメモとしてだけでなく、災害時の備えとしても注目が集まっている。 【グラフ】手帳によるスケジュール管理のメリット、3位達成したことの自己肯定感、2位全体を俯瞰できる、1位は? 高橋書店は、全国の10~60代1,000人を対象にした手帳に関する意識調査を今年も実施し、「手帳白書2025~暮らしと手帳のすゝめ~」を作成したので、注目のポイントをピックアップしてお伝えしよう。
自然災害が増える日本において、手帳で情報を管理するメリット1位は「停電やバッテリー切れを気にしなくてよい」
デジタルが主要なツールとなっている現代においても、非常時の備えとして「手帳」に情報を残している人はスマートフォンに続き、2番目に高い結果に。 手帳に情報を控える理由として多かったのは、停電やバッテリー切れを気にしなくてよい、データが消える・アクセスできなくなる心配がない、といったメリットが挙げられていた。 また、もしもの備えのために日頃からの振り返りや更新が重要となる中、手帳ユーザーの75.9%が「1年に1回以上の頻度で振り返っている」と回答。 また、記録するようになったきっかけとして、「外出先でスマホや携帯電話などの紛失や充電切れなどの理由により、デバイスが使えなくなる経験をしたから」と身をもって体験した人が、記録を残す重要性を体感していたことがわかった。 ■危機管理教育研究所 代表 危機管理アドバイザー 国崎信江氏コメント 日頃の活用としてお勧めするのが「コツコツ防災」です。毎月なにか一つ転倒防止対策をすると決めてそれを毎月のページに書き込み実行します。そうすると1年後には12個の家具の安全性を高めていくことができます。 災害現場でも記録すべきことを電源を気にせずに書き込めることは非常に有益で、振り返りにも重宝します。その記録を見るだけで当時の緊張感や自分が感じたことを思い出せるのも手帳ならではです。 災害時には手帳に避難所の掲示板にある情報を書き写すことで重要な情報を見逃すこともありません。 「推し活」は記録に残す時代!手帳の活用が推し活の満足度向上の一助に 趣味(推し活や〇〇活など)での活動を実施している人は、全体の57.9%。また、記録を残している人のうち、手帳や日記などの紙媒体ユーザーが44.6%とスマートフォンアプリやパソコンツールを抑えて1位となった。 「推し活(〇〇活)を記録することで、自分自身の活動への楽しみは増えましたか?」という質問では、手帳ユーザーの約4人に3人(72.2%)が「増えた」と答え、非手帳ユーザーよりも満足度が高いことが判明。 年代別では、10代の81.2%が楽しみが増えたと答え、自分好みのデザインにしたり記録に残せる手帳は、楽しい気持ちを反映しやすく、結果として活動への満足度向上にも繋がっているのかもしれない。 また、推し活や〇〇活の記録を手帳に残していると回答した人が、手帳に情報を書き込むことのメリットとして「後から手帳を見るたびに楽しい思い出を再体験できる」と回答しており、推しに関する情報をこまめに整理し、振り返っていることが明らかになった。 ■手帳プランナー miyu氏コメント 推しの好きなポーズの写真、推しカラ ーのシールやマスキングテープ、カラーペンで手帳をデコレーションするのも満足度が高まる手帳の使い方。推しに対する愛情を育みながら応援し、一緒に成長していくような心を満たす嬉しい忙しさに繋がります。