捕獲のクマを山に返す 出没相次ぎ、生態把握へ 三重・尾鷲
三重県尾鷲市は18日、ツキノワグマ1頭を17日に捕獲したと発表した。生態を把握するため、個体調査用のマイクロチップなどを付けて山に戻し、今後の対策に生かす考えだという。 【写真まとめ】クマがすぐそこに…有効な防御姿勢は 尾鷲市水産農林課によると、17日午前9時半ごろ、市内の山中に設置したわなを仕掛けたオリにクマが捕獲されているのを市の獣害パトロール員が発見した。専門業者が体長111センチ、体重38キロで推定3~4歳以上のオスのツキノワグマだと確認し、麻酔をかけて個体を特定するイヤータグなどを付けて、同日午後5時半ごろに市内の山奥に放った。 県内では今年度、クマの市街地近くでの出没が相次いでいる。尾鷲市でも8件の目撃情報があり、6月にもツキノワグマが目撃された。市の担当者は今回捕獲されたクマと同じだと断定できないとし、「市内には他にもクマが生息しているとみられるので、引き続き警戒を続けてほしい」と呼びかけた。19日以降、市内の山中に新たなオリを設置する予定という。【原諒馬】