【1973年製バットモービル】カルトモデルへのオマージュ!少年たちの憧れだったBMW 3.0 CSLでミュンヘンを駆け抜ける
CSL:稀代のトップモデル
マリア、このクルマで何を考えているんだ?「CSL」は1971年に初めて製造され、180馬力の直6だったが、1972年までに販売されたのはわずか169台。200馬力のインジェクションエンジンを搭載した1972年のセカンドバージョンは、2年間で929台売れた。その後、1973年から1975年にかけて「バットモービル」が登場した。BMWクラシックの車両は1973年8月6日発売のもので、206馬力を発揮。カラーコード060の「ポラリスメタリック」で塗装されている。 夜、夢はすべて灰色になる。ガソリンスタンドで車の前に立ち、ここを見て、あそこをノックする。彼らは「CSL」を完全に風通しのよいデザインにし、オスナブリュックの自動車メーカーにアルミニウム製のフロントフラップとアウタードアスキンを備えた特別な軽量ボディを依頼した。「CSL」の車重はわずか1,165kgで、「3.0 CSi」より255kg軽い。シティパッケージを装着すると1,300kgとなり、「CSi」のシャシー、クロームメッキのリアバンパー、強化ガラスのフロントガラス、トランクリッドのツールボックス、「CS/CSi」ボンネットキャッチ、パワーステアリング、上質なベロアのフロアカーペットが装備される。
我々の「CSL」のハイライトはレーシングパッケージだ。フロントバンパーなしで納車されたが、グラスファイバー強化プラスチック製のフロントスポイラーが装着され、フェンダーにはブラックの一体型フォームでできたエアディフレクターが取り付けられ、トランクリッドにはソフトフォームのトリムストリップが付いたプラスチック製のリアスポイラーが装着されている。 レーシングパッケージの残りはトランクに収められた。すなわち、リヤウィングと呼ばれる巨大なXXLサイズのバー、その下のリアフィン、リアディスクの上のエアディフレクターである。BMWはこれらについて何の許可も得ていなかった。いや、政府委員会の許可を得ることができなかったのだ。もし顧客が「CSL」でサーキットを走り回りたければ、自分で取り付けることになっていた。少なくともシートスチール製のテールゲートは、テールフィンを取り付けるための穴が内側に開けられた状態で標準装備され、4つのクロームメッキのホイールカットアウトトリムも元ワークスで取り付けられていたのだから。 では、167台のバットマンはどうやってTÜV(ドイツ技術検査協会)を納得させたのだろうか? こう言ってみよう: 口ひげを生やしたクォーツ乗りのためにフロントとリアに灰皿があった当時は、多くのことが可能だった。検査官の血液にガソリンが半分でも混じっていれば、エアディフレクター、フィン、ウィングの個別承認は滞りなく行われた。今日でも、TÜVの検査官は皆、コレクションのバットマンの前で畏敬の念をこめてひざまずき、愛のステッカーを貼る。