「寝だめ」は体内時計の悪化のもと。気持ちよく眠れる4つのアイデア
「寝不足だった分、休みの日は寝だめをしてもいい?」「家族と体感温度が違っていて眠れない」など、ESSE読者から寄せられたお悩みに睡眠のプロが答えます。教えてくれたのは、医師の白濱龍太郎先生、快眠セラピストの三橋美穂さん、整体師の永井峻さんです。
Q:4~5時間睡眠の日があるのですが、休日の“寝だめ”はしてもよいですか?
A:少しずつ多めに寝て睡眠負債を返済。睡眠の中央値にも注意を 寝不足で生じた「睡眠負債」は返済しないと、さまざまな不調の原因に。 「とはいえ、休日の『寝だめ』は生活のリズムを乱すのでNG。理想の睡眠時間より1日1~2時間ずつ多めに寝て、少しずつ負債を返しましょう。また、上の表のように、睡眠の“中央値”を大きくずらさないように寝るのが大切。2時間以上ずれると、睡眠の質が大きく悪化します」(医師・白濱先生)
Q:寝すぎるのはよくないことですか?
A:10時間以上の長時間睡眠の人は、死亡リスクが増加 睡眠不足は健康に悪いといわれるのは一般的に知られていますが、寝れば寝るほど健康になるというわけではないそう。 「眠りすぎると体内時計が狂って頭がクラクラしたり、睡眠時間が10時間以上の長時間睡眠では、7時間睡眠に比べて死亡リスクが高まるという研究結果も」(白濱先生)
Q:家族で一緒の部屋で寝るとき、体感温度が違って困ります
A:暑いと感じる人に室温を合わせ、寒い人は着るものなどで調整を 寝室を別にする選択肢もありますが、そうはいかないことも。 「とくに夏は暑いと夜中に目が覚めたり、眠りが浅くなったりする原因に。室温は暑がりな人に合わせ、寒がりな人が衣類などで調整しましょう」(快眠セラピスト・三橋さん) 「暑がりな人の敷パッドを冷感タイプに替えるなどの工夫も」(白濱先生)
●タオルを首に巻き、腹巻、レッグウォーマーを使うのもおすすめ
「室内がひんやりするときは、首にタオルを巻くとぐんと温かく感じます。おなかに巻けば、腹巻き代わりにも」(整体師・永井さん) 寒いときは靴下は体の熱調整を妨げ、眠りの質を下げるので、レッグウォーマーの使用がおすすめ。
Q:冷房が苦手なのですが、暑い日に快適に寝る方法はありますか?
A:そもそも薄着すぎる可能性が大。寝具やパジャマの見直しを 「明け方の最低気温が25℃を超える熱帯夜に、エアコンをつけずに寝るのは危険。熱中症予防のためにエアコンはつけましょう」(白濱先生) 「エアコンが苦手という人は、薄着すぎる可能性があります。長袖長ズボンのパジャマを着て肌がけ布団をかければ、快適に眠れるはず」(三橋さん)
ESSE編集部