音でピッチ全体を支配する脅威の認知力 パリパラリンピック・ブラインドサッカー17歳のエース 平林太一の素顔
応援してくれる人に勝利を届けたい
そして、いよいよ迎えるパリパラリンピック。「やっぱり応援してくれる人のことを考えると奮い立つというか…」ためらいがちに言葉を選ぶが思いは強い。 「学校でポスター作ってくれたり壮行会開いてもらったりしました。SNSで応援の言葉をもらったり、友人も声をかけてくれて、メディアの方もすごく盛り上げてくれたりとか。山雅のサポーターさんたちの応援もすごく熱くて、こんないいところに所属させてもらってることが誇らしいというか…。それを考えると“やんないとな”って思います。絶対に勝利を届けたいって、強い気持ちになりますね」モチベーションは上がっている。 「やっぱり決勝点を決めたい。一人一人仕事がある中で僕はそういう仕事なんで。欲しいときに、ちゃんと点を取れるようにしたいなと思ってます」頼もしい言葉はまさにエースストライカーのそれだ。「パリでは、今までやってきたことをすべて出し切って、最高の舞台で戦いたい」 ブラインドサッカーのスタジアムはエッフェル塔の真下。世界中の観客の前で、ブラサカ界の韋駄天のゴールに注目だ。 取材・撮影/越智貴雄[カンパラプレス]
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