息切れやだるさ、足のむくみ、めまい・失神などを、頻繁に感じるようになったら注意を。

「危険な心拍数」というのを、あなたはきちんと理解しているだろうか？ 一般的に、心拍数が異常に遅くなったり、突然間隔が長くなったりすることで、1分間の拍動が50回未満になることを「徐脈」という。 徐脈の自覚症状としては、息切れやだるさ、足のむくみ、めまい・失神などがあるが、それらを放置すると、血液が十分に体や脳へ送り出せず、場合によっては失神を起こしたり、最悪の場合、突然死を引き起こす可能性も報告されている。 【写真】鵜呑みにすると危険...？絶対に従ってはいけない、根拠のない健康アドバイス35 原因は加齢や動脈硬化、薬の副作用など様々だが、精神的な要因が引き起こすこともあるため高齢者のみならず若い人にも注意が必要。今後、あなた自身が経験したことのない心拍数を感じた時に、少しでも落ち着いて対応ができるよう、基礎知識として危険な心拍数について知っておこう。 お話をうかがった専門家：ロナルド・フロイデンバーガー医学博士 （Lehigh Valley Heart and Vascular Institute医師長）、 プージャ・ミータ医学博士（ Emory Women’s Heart Center のWomen’s Translational Cardiovascular Research所長で、Women’s Heart Allianceの科学諮問委員会メンバー ）、ブレット・ビクター医学博士 （Cardiology Consultants of Philadelphiaの心臓専門医）、ポール・ワン医学博士 （Stanford Cardiac Arrhythmia Service所長で米国心臓協会Go Red for Womenボランティア ）

正常な心拍数とは？

成人の正常な心拍数は1分間あたり何回？

そもそも心拍とは、一定の時間内に心臓が拍動する回数のことで、通常は1分間で計測することが多い。 つまり、心拍が正常か危険域かは主には1分間の平均心拍数によって決まる。 成人の正常な心拍数は1分間あたり60～100回だと心臓専門医ブレット・ビクター医学博士は言う。だが、それより低くても正常と判断されることもよくあり、例えば十分に訓練を積んだアスリートの正常心拍数であれば40~50台でも何ら問題ないケースも。 また、正常な心拍数は年齢や、体の健康、活発度、体温、カフェイン、ストレス、他のリスク要因（血圧や慢性糖尿病、肥満など）によって異なるとミータ博士は言う。 「何をしているかによって心拍数が変動するのはいいことです。眠っている時に心拍数が下がるのは普通のことですからね」とビクター博士。