不妊治療の始めどきは「何人子どもが欲しい?」希望次第!人工授精・体外受精・顕微授精も【男女共通】
【体外受精/顕微授精】精子と卵子を体外で受精させ、子宮に移植する方法
体外受精や顕微授精は、精子と卵子を採取して、胚を取り扱える技術者(医師あるいは胚培養士)により受精し培養したあと、細胞分裂した胚を子宮に移植する方法です。男性の精子無力症や女性の卵管障害がある場合に、とくに有効な治療法といわれています。体外受精と顕微授精の違いは受精の方法のみ。そのほかの過程はどちらも同じです。
体外受精/顕微授精のプロセス
(1)排卵誘発を行う 質の良い卵子を育てるために、排卵誘発剤を用いるのが一般的。状況に応じて、体への負担が軽い、低刺激のタイプを用いる場合も。 (2)採卵・採精を行う 卵子が育ったら、卵巣から卵子を採取します(採卵)。採卵後、精液を採取する採精を行い、そのなかから運動性の高い精子を選択。 (3)受精(媒精)を行う 体外受精の場合は卵子に精子を振りかける媒精を行い、顕微授精の場合は精子を卵子の細胞質の中に注入して、それぞれ受精させます。 (4)胚を培養する 受精が起こると細胞分裂が始まります。2~6日かけて、4~8分割胚、または胚盤胞と呼ばれる状態になるまで、培養器の中で培養します。 (5)胚を子宮に移植する 4~8分割胚になったら、良質の胚を選び子宮内に移植します。状況に応じて、約5日で胚盤胞と呼ばれる状態になってから移植する場合も。
【受診前に2人で話しておこう】何人子どもが欲しい?から考える不妊治療の始めどき
★若いほど、妊娠する確率は高い。32歳から急激に下がり始めます 上記のグラフを見ると、データから、若いほど妊娠しやすいことは明らかです。そして妊娠率は年齢を追うごとに均等に下がるのではなく、32歳を過ぎたあたりから急に落ちるのがわかります。体外受精をすれば年齢が多少高くても妊娠できますが、限界があります。 また、人工授精も一定の回数を超えると妊娠率が上がらないというデータもあります。人工授精による累積の妊娠率は、はじめは回数を重ねただけ上がりますが、一定の回数から変化がなくなります。40歳未満の場合、7回目で累積妊娠率は約27%まで上がりますが、それ以降はほぼ横ばいとなります。40歳以上の場合、累積妊娠率は20%にとどまります。 年齢が上がると高度な医療が必要でお金も時間もかかり、しかも健康リスクも高まります。子どもを複数欲しいと思えばなおさらです。授かった子どもが20歳になるとき、自分は何歳になるのか、そのときの生活イメージをもってライフプランを立てましょう。