【ドイツ】テューリンゲンでAfD勝利 議会選、ザクセン州では第2党に
旧東独の2州で1日、州議会選挙が実施された。暫定結果によるとテューリンゲン州では、排外主義的な政策を掲げる右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が第1党となった。AfDが州議会選で首位に立ったのは、全国で初めて。国政与党の緑の党と自由民主党(FDP)は規定の得票率に達しておらず、州議会入りを逃した。ザクセン州では、最大野党で中道右派のキリスト教民主同盟(CDU)がAfDに辛勝し、第1党を維持した。 テューリンゲン州議会選のAfDの得票率は32.8%。次いでCDUが23.6%、1月に誕生した「左翼保守」を掲げるポピュリズム政党「ザーラ・ワーゲンクネヒト同盟(BSW)」が15.8%で3位につけた。前回2019年の選挙で第1党だった左派党は13.1%で4位に沈んだ。ショルツ首相率いる国政与党、社会民主党(SPD)は6.1%で5位と、ふるわなかった。 ザクセン州議会選は、CDUが得票率31.9%でトップ。これにAfDが30.6%、BSWが11.8%で続いた。SPDは7.3%で4位、緑の党は5.1%で5位だった。FDPは0.9%の得票率にとどまり、議席を確保できなかった。 両州とも、政権樹立は難航しそうだ。AfDと連立を組む可能性は全政党が排除しており、実質的に、BSWが連立形成の主導権を握る形となっている。BSWは国政レベルでウクライナへの軍事支援の停止を求めているが、州レベルでも、こうした要求で合意に至れない政党とは連立を組まないと、強気の姿勢を崩していない。