宮崎入りした野球日本代表の井端監督

　「ラグザス　presents　第3回　プレミア12」（11月9～24日）に出場する野球日本代表「侍ジャパン」は28日、日本シリーズ出場組以外のメンバーが直前合宿を行う宮崎に集結した。故障者が続出し、この日に4人の辞退と4人の追加招集が発表。井端弘和監督（49）は最終的に固まった28人のメンバーで世界一をつかむ決意を示した。宮崎合宿は29日から11月6日まで行われる。 　大会連覇へ向け、いよいよ侍ジャパンが動き出す。宮崎へ向かう前の羽田空港で、井端監督はキッパリと言った。「十分、このメンバーで勝てると思っている」。最終的に固まった28人で頂点へ駆け上がる決意を示した。

宮崎空港で歓迎のセレモニーを受ける野球日本代表の井端監督（左列中央）

　ここまで順風ではなかった。この日は巨人・岡本和と吉川、日本ハム・伊藤と万波が故障のため辞退することを正式に発表したが、当初からチーム編成は苦しかった。正捕手候補だったDeNA・山本が9月中旬に右尺骨を骨折し、同じ時期にソフトバンク・近藤も右足首を捻挫。4番候補だったヤクルト・村上も10月上旬に右足親指を骨折した。何度も再編成。特に手薄になったのが長打も打てる右打者で、中日の細川や福永らに代表入りを要請したが、かなわなかった。 　それでも、井端監督は前のみを見据えた。「みんな戦力。どうやったら（チームとして）生きるかを考えて、このメンバーに決まった。思い切ったことはできると思います」。28人のほぼ半分となる13人が初代表ながら、思い切って戦う。 　追加招集となった清宮も初代表の一人だ。「後半は、どの選手よりも活躍したんじゃないかと思います。そのまま、あの舞台で発揮してくれればいい」。今季は全15本塁打を7月以降に放った清宮には、その勢いで臨んでくれることを願う。 　巨人の成長株・井上も初代表だ。「本来は候補に入れていてアプローチはしていた。（シーズン）終盤からクライマックスシリーズ（CS）のような投球をしてくれれば勝てるんじゃないかと思います」。今季は8勝のうち7月以降に6勝。DeNAとのCSファイナルステージ第4戦でも6回1死まで完全投球するなど大舞台でも好投した左腕は、先発として期待する。 　宮崎空港到着時には200人近いファンが出迎えてくれた。セレモニーで「昨年に引き続き、縁起のいいこの宮崎でキャンプを張ります。何とか世界一をつかみ取るために選手一同、一生懸命やっていきたいと思います」と語った。昨年のアジアプロ野球チャンピオンシップも、昨春のワールド・ベースボール・クラシック（WBC）も、侍ジャパンは宮崎キャンプを経て優勝した。今度も、宮崎から頂点へ駆け上がる。