忘れ物が多い我が子へのサポート 忘れ物は成長のきっかけにもなる?!【教えて!赤ペン先生】
忘れ物をしがちなお子さまへのサポートや声かけは?
お子さまがどんなふうに次の日の用意をしているか、一度目の前でやってみてもらいましょう。お子さまの機嫌がよさそうな日、おうちのかたがそれほど忙しくなくて比較的ゆとりのある日の夜に「今から明日の用意、一緒にしてみようか」と声をかけてみます。 「いきなりどうしたの?」と戸惑うお子さまをまぁまぁとなだめ、まずはお子さまの様子を見守ります。 ここでお子さまが「次の日の持ち物」を把握できていたらポイントその1はクリア。「そもそも、明日の用意ってどこを見たらいいの?」という状態であれば、一緒にそれを明らかにしていきましょう。 この時、必要な品々が探しやすく取り出しやすいかどうかも見てあげるといいですね。そうなっていない場合には、後日でよいので机まわりの整理も提案してみましょう。 翌日の夜にも「次の日の用意をしよう」と声をかけます。持ち物の把握ができていれば、声かけだけで済むかもしれませんね。声かけは、次の日の用意が習慣化するまで(ポイントその2が定着するまで)しばらく続けてあげましょう。初めのうちだけがんばれば、それほど時間はかからないと思います。 忘れ物をしていない気持ちよさをじわじわと実感し始めたお子さまは、やがて自ら次の日の用意を始めるようになるでしょう。そうなったらサポートはいったん終了です。あとはお子さまの自主性に委ね、一歩下がって見守りましょう。
忘れ物が成長のきっかけになることも
最後にもう一つ、おうちのかたにしかできないサポートをご紹介したいと思います。お子さまから「今日、忘れ物しちゃった!」と申告があった時には、「それでどうしたの?」とその先の展開をぜひ聞いてあげてください。 「友達に貸してもらった」「一緒に使わせてもらった」「次回やることになった」などなど、困った状況があって、その結果どんなことが起こったか、どんなふうに乗り越えたかをおうちのかたに話すことで、失敗の中に学びがあったことをお子さまは感じ取ることができるでしょう。 私の娘は、調理実習でおにぎりを作る日に、各自用意することになっていた「具」を忘れて登校しました。私自身、事前に聞いておきながら持たせることをすっかり忘れていたので、少々申し訳なく思いながら「で、どうしたの?」と尋ねると、娘は「梅干しを2個持ってきた友達に1個分けてもらった」と言いました。娘はきっと、お友達の優しさをずっと忘れないでしょうし、心温まる結末に私もうれしくなりました。 忘れ物をしないようにするのはもちろん大切ですが、忘れ物という失敗をどう乗り越え何を得られたかもまた大切だと思います。両方の面からサポートできる、と考えると、お子さまの成長が一層楽しみになるのではないでしょうか。 (赤ペン先生 河原)