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（ブルームバーグ）： 加藤勝信財務相は、円相場が約３カ月ぶりに１ドル＝153円台まで下落したことを受け、「足元では一方的な、また急速な動きが見られる」との認識を示した。その上で「投機的な動向も含め、為替市場の動向を緊張感をさらに高めて注視する」と語った。

米ワシントンで開幕した20カ国・地域（Ｇ20）財務相・中央銀行総裁会議の初日の討議終了後の現地時間23日夜、記者団の取材に応じた。加藤財務相は為替相場について、「ファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要」と発言。為替市場の動向や為替介入に関しては具体的に言及しないとも述べた。

この日のＧ20では為替の議論はなかったことを明らかにし、明日も議題に上らないとの見通しを示した。

外国為替市場の円相場は23日の海外時間に一時153円19銭と、７月31日以来の安値を更新。米国で利下げ観測の後退や大統領選挙後の財政リスクから長期金利が上昇し、円売り圧力が強まった。月初からの対ドル下落率は約６％と、月間としては2022年４月以来の大幅安となる勢いで、市場は円安進行に対する日本の通貨当局からの情報発信を注視していた。

加藤財務相にとっては就任後初の国際会議出席となる。Ｇ20は翌24日まで２日間の日程で、閉幕後には日銀の植田和男総裁とともに共同記者会見を開く。

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