「児童手当」は貯金するべき!? 家計がギリギリなので生活費に回していますが…少数派でしょうか?
児童手当は、家庭生活の安定に寄与し、子どもの健やかな成長に資することを目的として支給されています。よって、児童手当を生活費にあてること自体は問題ありませんが、「将来の教育費として貯めるべきではないか」と不安に思う方もいらっしゃるでしょう。 今回は、児童手当の使い道や、幼稚園から高校卒業までに必要な学習費について解説します。 ▼「3人目3万円」に思わぬ落とし穴! 2024年12月に前倒しになった「児童手当拡充」の注意点
児童手当の使い道|最多は子どものための貯蓄
株式会社リクルートの管理・運営する「ゼクシィBaby」が、2024年6月に行ったアンケートによると、「毎月の児童手当の使い道と割合」の調査結果は、表1の通りでした。 表1
出典:株式会社リクルート ゼクシィBaby「【2615人にアンケート】児童手当はどう使っている?2024年10月以降の拡充についてどう思う?」を基に筆者作成 最も多い使い道は「貯蓄(子ども)」で、51.6%を占めています。一方、「生活費」は12.3%ながら、2番目に多いようです。10人に1人以上は、「生活費」に回している計算になります。 ただし、生活費に回した理由として「親の口座を登録しており、子どもの口座を振込先にしていなかったため、生活費と一緒になった」との声が多いようです。したがって、児童手当の使い道を「生活費」と回答した人のなかには、意図的に使った場合だけでなく、気がつかないうちに生活費に回していた人も含まれるかもしれません。
高校までの学習費総額は約575万円~1840万円
児童手当を生活費に使う場合は、これから生じる教育費を具体的に把握し、その額を準備する見通しを立てておいた方がよいでしょう。 文部科学省が実施した「令和3年度子供の学習費調査」によると、幼稚園から高校卒業までにかかる平均的な学習費総額は、表2の通りです。 表2
出典:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」を基に筆者作成 最も安いのは、幼稚園から高校まで全て公立に通った場合で、平均574万4201円となります。一方、全て私立に通った場合は、平均で1838万4502円が必要です。 子どもを高校まで通わせる際に、奨学金などを利用しない場合は、上記が必要な教育費の目安となります。