矯正歯科の費用は医療費控除の対象? 税理士が控除条件や申請の流れを解説
クレジットカードなどで払った場合も医療費控除は受けられる?
編集部: クレジットカード払いでも医療費控除は受けられますか? 牛腸さん: 矯正歯科の費用は高額となることが多いため、支払いにクレジットカードやデンタルローンを利用する場合もあるでしょう。矯正歯科の費用をクレジットカードやデンタルローンで支払う場合であっても、医療費控除を受けることは可能です。 クレジットカードやデンタルローンで支払ったことを理由に、矯正歯科の費用が医療費控除の対象から外れることはありません。 編集部: 矯正歯科の費用をクレジットカードで支払う場合の医療費控除の注意点を教えてください。 牛腸さん: 矯正歯科の費用をクレジットカードやデンタルローンで支払う場合、医療費控除の適用を受ける際は次の2点に注意が必要です。 1.ローン契約が成立した年の医療費控除の対象となる クレジットカードやデンタルローンで矯正歯科の費用を支払う場合、信販会社などからクリニックに治療代が立替払いされたとき(カードを利用したときやデンタルローン契約が成立したとき)と、実際に患者側がローンを返済する時期やカードの引き落とし日との間にズレが生じます。治療を受けた時期によっては、たとえば令和5年中に受けた矯正歯科費用のローン返済やクレジットカードの支払いが、令和6年以降となる場合もあるでしょう。その場合であっても、その矯正歯科費用は、信販会社などからクリニックに治療代が立替払いされた(患者がカードやローンを利用した)年分の医療費控除の対象となります。なお、デンタルローンの金利や手数料は、医療費控除の対象になりません。 2.デンタルローンの契約書や信販会社の領収書が医療費支出の証明書となる クレジットカードやデンタルローンで医療費を支払う場合、患者の手元に歯科医の領収書がないこともあります。この場合、デンタルローンの契約書や信販会社(クレジットカード会社)の領収書が、医療費を支出したことの証明書類となります。