マツダ「CX-80」に試乗! 700万円超の最上級モデルは“買い”か?
搭載するPHEVシステムは最高出力138kW(188PS)/6,000rpn、最大トルク250Nm/4,000rpmを発生する縦置きの2.5L直列4気筒直噴ガソリンエンジンに、129kW(175PS)/270Nmのモーター、容量17.8kWhのリチウムイオンバッテリー(床下に搭載)を組み合わせたもの。FRベースのi-ACTIV AWDをトルコンレスの8速ATで駆動する。WLTCモードでのハイブリッド燃料消費率は12.9km/L、EV走行可能距離(バッテリーを充電しておけば電気だけで走れる距離)は67kmとなっている。
■まさかのフロントミッドシップ! エンジンカバーを持ち上げて(左右のクリップを外すだけで簡単)姿を現した4気筒エンジンの取り付け位置には驚いた。フロントアクスル(前の車軸)の後方に搭載されているので、ボンネット前端のラジエーターとの間に30~40cmはあろうかという空間がぽっかりと空いているのだ。いわゆる「フロントミッドシップ」というエンジンの置き方で、基本的には走行性能にこだわるスポーツカーなどがよく用いる手法である。こんなところからも、走りにこだわるマツダのエンジニアの心意気が伝わってくる。 エクステリアはCX-60に準じたデザイン。垂直に切り立った大きなフロントグリル、FRベースでボディ後方寄りにしつらえたキャビン、深くえぐられたボディサイドの造形などが特徴的だ。ロングボディ化による間延び感はなく、堂々たる気品があり、さすがはマツダデザインと言いたくなる。
インテリアの作り込みもすばらしい。タンカラーのナッパレザー/レガーヌのシートは1~2列目の居心地が最高。3列目の広さもライバルを凌いでいる。黒をミックスした全体のコーディネーションは、価格が上の輸入車やレクサスあたりと比べても負けていない。国産モデルにあっては、一頭地を抜くプレミアムなデザインだと断言できる。