映像:カナダ首相が辞任表明、在任9年 物価高などで支持率低迷
カナダのトルドー首相(53)は6日、首相と与党自由党の党首を辞任すると表明した。新党首が選出されるまでは現職にとどまる方針。 トルドー氏は2015年11月に首相に就任し、在任期間は9年を超える。ただここ数年は物価高や住宅不足に対する国民の不満が募り、支持率が低迷、辞任圧力が高まっていた。 側近だったフリーランド財務相(当時)が昨年12月、トルドー氏と対立して辞任したことも党内の反発を招いた。 トルドー氏は記者会見で「カナダは次の選挙で真の選択が与えられるべきだ。党内闘争を必要とするのであれば、私が最善の選択肢でないことは明らかだ」と述べた。 また、今月27日に再開される予定だった議会を3月24日まで休会にすると明らかにした。このため、5月までに総選挙が行われる可能性は低い。次期総選挙は10月20日までに実施する必要がある。 イプソス・カナダが先月22日に発表した世論調査によると、自由党の支持率は20%と、最大野党・保守党の45%を大きく下回った。 トルドー氏は自由党に党首選の開始を要請したと述べたが、どの程度の期間を要するかは言及しなかった。新党首は直ちに首相に就任し、次期総選挙で党を率いることになる。 後任候補と目されるフリーランド氏とカーニー元カナダ銀行(中央銀行)総裁はトルドー氏の貢献に謝意を示す声明を発表した。 トランプ次期米大統領はトゥルース・ソーシャルへの投稿で、カナダが米国の51番目の州になることで恩恵を得るとの主張を繰り返すとともに、カナダの対米貿易黒字について不満を示した。