尾上右近と松田元太が〝兄弟〟に 「ライオン・キング:ムファサ」で、夢に見たディズニー作品吹き替えに初挑戦
右近「自分の城はみんなの城」
「ライオン・キング:ムファサ」は、ムファサとタカの知られざる絆を描くもの。彼らが生きるサバンナの動物界と、右近や松田が生きるエンターテインメントの世界は、どことなく似ているところがある。そこには多くの仲間がいて、家族のような存在がある。 右近は「僕のいる歌舞伎界ととくに似ています。共通点が多い」と述べたうえで、「歌舞伎の世界は幼い頃からみんなと家族のような関係なので、そこには強い絆があり、お互いのことを分かったうえでお芝居を作ります。やがて20代になると自分の城を築くことに必死で。みんなと切磋琢磨(せっさたくま)し合い、刺激を与え合う関係になりました。でも30代に入ると、今度は感謝し合う間柄になってきた。自分の城はみんなの城だと気が付いたんです」と、自身とムファサの共通点を語る。これには松田も「めっちゃムファサだ……」と感嘆の声を漏らす。納得だ。 松田は「僕はこうして先輩のお話を聞くのが大好きです。いろんな活動をすればするほど、もっと追求していきたい気持ちが強くなりますし、どれもずっと続けていきたい」と口にし、Travis Japanのメンバーである自身とタカを重ねる。 さらに、「いまの僕には守らなくてはならない存在があるので、タカの心情と重なるものがありますね。メンバーたちとは家族のような間柄で、あるのが当たり前の存在です。こうして僕がひとりで活動をし、帰ることのできるホームがTravis Japanなんです。でもよくよく考えてみると、これってじつは当たり前のことではありませんよね。かつてムファサとタカが互いをリスペクトし合っていたように、お互いをリスペクトできなければ僕らのグループは存在しない。エンターテインメントの世界も成立しないと思うんです」と自身の内に秘めた熱い思いを述べた。 「ライオン・キング」の世界観に通ずる環境で生きている尾上右近と松田元太。二人は初めてのアテレコで「パニックになった」と声をそろえるが、彼らの声により命を吹き込まれたムファサとタカは、果たしてどのような運命をたどるのだろうか。「ライオン・キング:ムファサ」が世に放たれたとき、私たちは彼らの兄弟の絆を知ることになる。 「ライオン・キング:ムファサ」は2024年12月20日より全国公開。
折田侑駿