尾上右近と松田元太が〝兄弟〟に 「ライオン・キング:ムファサ」で、夢に見たディズニー作品吹き替えに初挑戦
ディズニーの代表作「ライオン・キング」のはじまりの物語「ライオン・キング:ムファサ」が、12月20日(金)より全国劇場にて公開される。本作は「ライオン・キング」の前日譚(たん)にあたり、シンバを命がけで守った先王・ムファサと、彼の命を奪ったスカーの〝兄弟の絆〟を描いたものだ。 【写真】「ライオン・キング:ムファサ」の取材で肩を組む松田元太(左)と尾上右近=提供写真 孤児だったムファサはどのようにしてサバンナの王になったのか。そしてスカーとの間に何があったのか。超実写プレミアム吹替版でムファサの声を演じる尾上右近と、のちにスカーとなるタカの声を演じた松田元太に、役を得たときの心境やお互いの印象などについて語ってもらった。
「夢に見たディズニー作品での仕事」、と声をそろえた2人
1994年に公開されたディズニー・アニメーション「ライオン・キング」は、世界中にファンを持つビッグタイトルだ。その〝超実写版〟が公開されたのが2019年のこと。「ライオン・キング」の世界観を最先端の映像技術で生み出し、テーマである「サークル・オブ・ライフ」を生き生きと描き出した。 その作品のはじまりの物語で声優を務めた右近と松田は、オーディションを経て、それぞれの役を得たのだという。参加が決まったときの心境について松田は「今世紀一番のうれしい出来事でした」と語る。「ディズニー作品に関わるのは夢のひとつでしたからね。僕はTravis Japanというアイドルグループに所属しているのですが、この活動は僕個人だけでなく、グループ全体としてもエンジンがかかるほど大きなものなんです。メンバーのみんなも喜んでくれました」と、少し照れ臭そうな笑顔で続けた。 いっぽうの右近は、「ディズニー作品の吹き替え版で声優を務めることが長年の夢でした」と述べたうえで、「僕は歌舞伎界という日本の伝統芸能の世界に身を置いています。『ライオン・キング』の物語が描く〝サークル・オブ・ライフ〟は、僕のいる世界と重なるんですよね。長く続く伝統の中で、先人たちの残したものが継承されていくのは同じですから。僕は〝歌舞伎界のプリンス〟なんて言っていただくこともあるのですが、歌舞伎俳優の息子ではありません。なのである意味、孤児だったムファサの気持ちに寄り添えるんじゃないかと思っていました」と当時の心境を振り返った。