14歳で妊娠、15歳で出産。「一緒に育てたい」と言った彼は音信不通に「何度も求められて。避妊具を買うお金もなかった」当時を振り返って思うことは
妊娠週の数え方も分からず、初受診で8か月、もう中絶できない時期とも知らず…
――初めて産婦人科受診された時には、既に中絶できない時期だったとか。 横井さん:妊娠何週目までなら中絶できるとか、当時は知りませんでした。月経周期や排卵日、性交した日などで妊娠何週目かを算出すると思うのですが、その計算方法も中学生の時はわからなくて。 生理が遅れていたため、妊娠している自覚はあり、いつまでに病院に行ったら中絶できるなどの情報をスマホで調べていましたが、正直まだ間に合うと思っていて…。初めて受診した時には、もう8か月になってました。 ――お母さんと一緒に産婦人科へ行かれましたか? 横井さん:はい、初めて母に打ち明けてからすぐ病院に行くことになり、そこで妊娠8か月だと診断され、出産予定日が迫っていることに驚きました。 なんで妊娠しちゃったのかっていうのも、少しして母から聞かれましたが、私も産んで育てる覚悟、心の整理をつけないといけなかったから、母に伝える余裕もなかったです。そのまま7年も経ってしまいましたが、先日TV出演で語った妊娠するまでの彼との経緯を母が知って、驚いていました。 ◾️「育てたい」と言っていたはずが… ――彼にはどのように伝えたのですか? 横井さん:体の違和感やつわりもひどく、妊娠を確信した初期の頃に、彼には伝えていました。その後しばらく経てきちんと産婦人科を受診した後に携帯に連絡をしたら約2週間音信不通になり、その後やっと彼や彼の家族と今後の話し合いの場を持てたのですが、彼からは「俺、知らない」という言葉が出てきました。「そんなわけないのに」と思いましたが、私は出産の準備もあるし、もうそれどころじゃなかったですね。 彼が子を産んでほしい、育てたいって言ってくれていたので、私からでなく自分で両親に話して欲しいともはじめから伝えていました。「じゃ俺が話す」と言ったものの、結局妊娠8か月がわかった時点までズルズルダラダラ経過していました。 正直、その音信不通だった2週間で彼は、私の家族と話す時の準備を両親とともに詰めていたのかなと思います。彼も育てたらいいじゃん、と言っていたはずが、里子に出そう、と当初の話を変えてきたわけです。彼の親御さんにも責任はあるはずですし、逃げ腰な感じは正直否めませんでした。 ――当初の話とはちがう形になっていったのですね。後編では、それでも産んで育てると決めた経緯、決断までの覚悟、子の認知や養育費問題について、経験談を伺いました。 【お話を伺ったのは】 横井桃花さん 2002年生まれ。14歳で妊娠、15歳で出産した男の子の母。同じような境遇で悩む人の力になりたいと、自身の経験をさまざまなメディアで発信。『令和の虎』出演の実業家・浅井純子氏直伝の暗闇ヘッドスパ・株式会社純度100にてセラピスト修行ののち、今年二代目社長に就任。若い学生や妊婦さんをはじめ、悩みを抱えた多くの人々を施術で癒し、今後はみんなで助け合えるような長屋のような環境、居場所づくりにむけ準備中。
取材・文/羽生田由香