なぜ大谷翔平は“球宴後遺症”を脱して34号2ランをかっ飛ばすことができたのか…マドン監督の分析は技術の修正
大谷は、ホームランダービーで、強引に引っ張りにかかり、右肩がいつもより先に開き、力んで下半身で主導できず手打ちとなり、ダウンからアッパースイングの軌道に移るタイミングが早すぎるなど、打球が上がらない典型的なパターンに陥っていた。 翌日の球宴本番でも、その修正ができず2打席連続で内野ゴロに終わっていた。マドン監督は、打球が上がらない理由を疲労ではなく、その打撃フォームの崩れにあると見ていた。 打球を上げるには、強引に引っ張るのではなく、ボールを引き込んで下半身主導でセンターから右の打球を意識することが重要になる。大谷は6回裏にベンチで熱心にタブレットを見ていたが、もしかすると、その修正に取り組んでいた打撃フォームのチェックを行っていたのかもしれない。 わずか3試合で修正に成功するのだから、やはり大谷の能力は半端ではない。 MLB公式サイトは、「二刀流スターの大谷が3打数2安打で2四球と2ランを放ち、コロラドのクアーズ・フィールドで今週はじめにホームランダービーとオールスターゲームに参加した影響が長引くとの不安を振り払った」という評価を与えた。 この34号の意味合いについて、敵地シアトルのシアトル・タイムズ紙も「このシリーズで少しずれが見られた後、大谷は彼の素晴らしいシーズンがオールスターブレークとともに終わったわけではないことを再確認した」という見解を示した。プチスランプを脱出。再び量産態勢に入ったとの見方である。 本塁打争いでは、2位のウラジミール・ゲレーロJr(ブルージェイズ)に3本差とし、打撃成績は358打席で、打率.277、出塁率.363、長打率.688、74打点、12盗塁(16度企画)となっている。 大谷は今日19日(日本時間20日)に敵地オークランドで行われるアスレチックス戦に先発予定。ロサンゼルス・タイムズ紙によると、打席に立ち“リアル二刀流”で出場するかどうかについて、マドン監督は「その決定は大谷自身の判断に委ねる」と語ったという。 先発は14度目で“リアル二刀流”での出場が実現すれば11度目となる。またCBSスポーツによると、大谷は、アスレチックス戦に先発後、中5日で、25日のツインズ戦に先発予定だという。