難民申請中の病死は「入管の放置が原因」 娘の訴えを地裁が棄却
難民認定を求めて来日した中国人男性(当時67)が搬送先で病死したのは出入国在留管理庁が対応を怠ったためだとして、男性の娘(44)が国に約3千万円の賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁(野村武範裁判長)は12日、請求を退けた。一般の医療水準に照らして「適切な措置を講じる義務に反したとは言えない」と判断した。 【写真】なんみんフォーラム(FRJ)が配布している難民申請の案内 判決などによると、娘と男性は中国政府が認めていないキリスト教系宗教の信者だったことから迫害を受けたとして、2018年10月15日に船で長崎に到着。福岡入管に収容された。 男性には糖尿病などの持病があり、体調が悪化し、11月7日に多臓器不全で死亡した。原告側は「入管職員は10月29日まで入院させなかった」と違法性を訴えた。
朝日新聞社