ほんわかあったか癒やしのワールド 「さくらももこ展」
語りかけてくる、愛用の文房具、直筆原稿……
愛用の文房具も展示されています。黄緑色の鉛筆削り、空き箱に入ったたくさんの色鉛筆の削りかす、短くなるまで使った色鉛筆……。そうした使い込まれた文房具に、作品への思いが込められているような気がしました。 同展のオープニングセレモニーに出席した、さくらさんの大ファンのイモトアヤコさん。さくらさんがエッセー「もものかんづめ」で水虫体験をユーモアたっぷりにつづっていたことを挙げ、「落ち込みそうなこともポップにでき、笑いになるんだということを学びました」と話していました。展覧会については「さくら先生の頭の中を旅するような感覚で、最後まで行くと、体の中に入っちゃったんじゃないかなぁという感覚に陥ります」といいます。 本展では、「もものかんづめ」の直筆の原稿用紙を拡大して壁面に展示しています。少し加筆や修正はしていますが、原稿用紙に一気に書き上げたような勢いがあります。丸みを帯びたあったかい文字が、舌足らずなまる子ちゃんの声で語りかけてくるような気がしました。 会場と同じフロアには、期間中、「さくらももこ展カフェ」も登場。まるちゃんとたまちゃんのハンバーグプレートなど、多彩なコラボメニューが味わえます。 忙しくてささくれだっていた心がさくらももこワールドで解きほぐされていくような気がしました。「あたしゃ、もう疲れたよ」と思っているそこのあなた、ほんわかあったか、ももこさんに癒やされてみませんか。 PROFILE さくらももこ 1965年5月8日静岡県生まれ。84年「教えてやるんだありがたく思え!」でデビュー。86年「りぼん」で「ちびまる子ちゃん」連載開始。90年にテレビアニメ「ちびまる子ちゃん」の放送スタート。作詞をした「おどるポンポコリン」が日本レコード大賞ポップス・ロック部門受賞。91年初エッセイ「もものかんづめ」がベストセラーに。「さるのこしかけ」で新風賞受賞。2018年8月永眠。 さくらももこ展 https://macg.roppongihills.com/jp/exhibitions/sakuramomoko-ten/ 会場:森アーツセンターギャラリー(東京・六本木ヒルズ森タワー52階) 主催:森アーツセンターギャラリー 企画:集英社、朝日新聞社 会期:開催中~2025年1月5日(日) ※会期中、一部カラー原画の入れ替えあり。 開館時間:午前10時~午後6時(金・土曜は午後8時まで) ※いずれも入館は閉館の30分前まで。 観覧料:全日日時指定制。一般1800円、高校・大学生1500円、4歳~中学生800円 ※展示作品、会期、展示期間、開館日、入館方法等については、今後の諸事情により変更する場合がありますので、最新情報は公式サイトでご確認ください。 ■朝日新聞「Arts&Culture」公式SNSアカウント LINE 美術展割引クーポンや展覧会グッズプレゼントなど お得情報をお届け https://x.gd/z5inp X(旧Twitter) 朝日新聞社がお届けする数々の展覧会・イベントの最新情報を、企画・運営・発信に携わるメンバーがつぶやきます Follow @asahi_event メルマガ 朝日新聞社のアート記事に加え、お得な展覧会情報やチケットプレゼント情報なども定期的にお届け https://que.digital.asahi.com/question/10001714
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