熊本県民なら誰もが知っている『スイス洋菓子店』の隠れ銘菓「リキュールマロン」とは?
熊本生まれの元祖マリトッツォ?
緑色の銀袋1個を手のひらに載せると、ずっしり重くてびっくり。昭和レトロな雰囲気のパッケージから「リキュールマロン」を取り出してみます。 一瞬、どこかで見たようなビジュアルだなぁと思ったのですが、数年前に全国各地で大流行した「マリトッツォ」に似ていませんか? マリトッツォはケーキではなくパンに生クリームがサンドされていましたが、この「リキュールマロン」は上下がケーキ。そして中のクリームはバタークリームがたっぷり。
この写真をご覧ください。注目は下部のケーキの底。リキュールが滴(したた)るくらい染み込んでいるのがおわかりでしょうか。このたっぷりのリキュールのせいもあって、ズシッと重量感があるのです。 実際に食べてみると、ケーキ部分は非常にキメ細かくしっとり。そして間のバタークリームは、もったり濃厚。そこに粗く刻んだ熊本県産渋皮栗渋の粒が散りばめられています。だから歯や舌で感じる食感は、しっとり、もったり、ぼってり、つぶつぶ、シャクシャクと実に多彩。 そして味わい的には、リキュールのお酒の風味とスッキリした甘み、そしてバタークリームの重いコク、さらに栗の甘み、渋みが押し寄せてきます。 サバランのようでもあり、モンブランのようでもあり。ただ、アルコール分が強いので、子どもさんやお酒に弱い方はやめておいほうがいいかも。その代わり、お酒好きにはたまらないスイーツです。
まとめ
形はシンプルでクラシックですが、味の方向性はモダンでおしゃれ。表現が難しいのですが、音楽で言うと、クラッシックとジャズをかけ合わせたような、優雅さとかっこよさを併せ持ったようなケーキです。 というわけで、熊本の隠れ銘菓「リキュールマロン」。正直行って、けっこうやみつきになる美味しさでした。『スイス洋菓子店』のオンラインショップでお取り寄せも可能なので、まだ食べたことがない方は、ぜひ一度味わってみてください。